歌う機械のエロスについて

メ芸センターの現世の話が続いたので、今日はちょっと本業の芸術の話。

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現在、21_21デザインサイトの骨展で、新作「WAHHA GOGO」を
出品しています。
これは、人工声帯で笑う機械なのですが、以前から人間のように声を出す
機械の開発を続けてきました。

その実験として2002年に、「SEAMOONS」という歌う機械を作りました。
女性型の歌う機械です。

なぜ女性なのか?

には、明確に答えられないのですが、機械論的な声の分析だけではすまない、
どこか呪術的で、甘美な体感が、声の装置を作るときに、いつも自分に
まとわりついてきます。

単純なことを言えば、人間の声帯は、おそろしく女性器に似ていて、
それが空気圧で振動するとき、まるで鳥が羽ばたくような
なまめかしい動きをします。

かつて、魚に喉を奪われる漁師の夢を見たことがあり、
ユング的な夢分析になってしまうのですが、性の化身である魚が
喉から奪われるというのは、なんだか去勢のような気もします。

作品制作の中心にいつもシンボリックなイメージを置くことは
僕の定石であり、手馴れたものなのですが、
いまだに声に関しては、パイルのひとつも打てていません。

で。

そろそろ本気で向き合うか、ということで、イベントを企画しました。

Maymamain

横浜のブリリアショートショートシアターで、声に関す製品の開発スケッチを
すべてたどりながら、朗読、楽器の演奏を行います。

多分、これは、怪談です。

いままでやったことがないタイプの実験的なイベントなので、
なにが見つかるかわかりませんが、
とりあえず必要要素だけを追いこんだ舞台で、
証拠のひとつでも見つかれば、と思います。

お暇な方はぜひいらしてください。

http://www.brillia-sst.jp/event/2009/07/-a4size-brainnovmichi-sketchbo.html

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