オタマトーンと竹トンボ   

 

今日は東急ハンズ渋谷店で、オタマトーンのスペシャルライブとサイン会をやってきました。

漢字二文字で描くと、「営業」
です。

午後1時と3時の2回公演の予定が、反響があり、急遽「5時」の追加公演が決定。外タレみたいでした。売れましたねー、オタマトーン。今日だけで140本ほど売れたそうです。うし!ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました!

 

さて、「営業」といえば、学生時代、横浜の戸塚で、高級味噌の訪問販売のバイトをしたことがあります。夏休みの短期バイトだったんですが、これがつらかった。まず、真夏に味噌汁なんて、みんな飲もうと思わない。さらに味噌だから重い。一軒一軒運んで汗だく。

でも1番しんどかったのは、「はたして、この商品はホントにいいものなのか?」という疑問があったことです。それがあるかぎり、自分の行動が詐欺になる。その矛盾がつらかった。

その点、オタマトーンの営業は楽ですねー。自分が開発して、キューブさんが完璧に量産化してくれて、「いいに決まってる」もの。いいから作ったんだもの。どう使えば魅力がでるかもわかってますし。

例えるなら、自分で竹を削って作った「竹とんぼ」を飛ばして見せて、売ってるようなものです。ところが、一般的には、明和電機がやってることのほうが特殊。

家電メーカーの社長さんが、「今度作った液晶テレビ、ほんま綺麗に写るんですわ!買ってや」とCMにでてこない。

芸術家のゴッホは「この絵、絵の具を混ぜないで、チューブから直接塗っとるんですわ。きれいでっしゃろ。買って」と言わない。

なんで社長で芸術家の土佐信道は、それをヌケヌケとできるかというと、電気メーカーといいながら、じつは個人事業主だし、芸術家といいながら、そのプライドがないからです。

た゛から自分で作ったものを人に見せて、買って!と言える。さらに明和電機のやり方に追い風なのは、ブログやYOUTUBEのような個人発信ツールの進歩が、「モノを、売って、暮らす」という、原始的なシンプルな生き方を強化してくれつつあることです。

今回の渋谷ハンズのイベントプロモーションだって、実質の告知は、ホームページとツイッターだけ。これが十年前だと、雑誌への掲載、ラジオやテレビへの出演交渉などしないと、多くの人につたわらなかった。

もしかしたらこれからは、大企業の社長さんも、広告代理店に膨大な広告料を払うよりも、「うちの商品、ホンマにすごいんですわ!」というほうがきくかもです。

・・・あ。ジョブスがやってるか。

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