イスタンブール雑感

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最近は秋葉原でもトルコ人がカバブを売ってたりして、なんだか身近な国になったようなトルコ。・・・・と思ったましたが、行ってみて、やっぱりイスラム教の国というの簡単に理解できないなあ、という感じでした。ましてやトルコは、アジアとヨーロッパのど真ん中にあり、

「え?もしかして、顔がものすごくヨーロッパな、アジアのお兄ちゃん?」

みたいな混乱もあったり。たとえば繁華街の飲み屋の猥雑さは、ヨーロッパのバーよりは赤ちょうちんに近かったり、教会の周りおみやげ屋は門前町に似ていたり。

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そんなトルコはイスタンブールで、文化庁メディア芸術祭の海外展。場所は新市街地にある「ペラ美術館」。私設美術館です。

会場の写真はこちら!!

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同時開催が、平山郁夫展。若い人は知らないと思いますが、今から30年前の80年代初頭、日本にシルクロードブームっていうのがあったんですね。NHKドキュメンタリー番組の「シルクロード」から火がついて、夏目雅子が三蔵法師をやった「西遊記」や、ドリフターズの人形劇の「西遊記」、ゴダイゴ、喜太郎の音楽などなど。僕も当時、吹きましたよー、ソプラノ笛で喜太郎のシルクロードのテーマ。

平山郁夫氏はそんなブームの前からシルクロードの遺跡などを描き続けていたんですが、このブームによって、一期にメインカルチャーになりました。当時、僕は中学生でしたが、展覧会にも行きましたよ。広島県民でしたし。芸大の日本画を目指そうと思ったのも、そのころからかなあ。そんなこともあり、ちょっと懐かしい再会でした。

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屈強なトルコ人の展示スタッフにみなさんが、かわいいオタマトーンを設営!

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オタマトーンジャンボを持ってポーズ。でかいわー。

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会場に来た、雰囲気のある男性にオタマトーンジャンボを演奏してもらいました。ずるいわあ、外人。顔だけでミュージシャンに見えるやん。(上の写真はたぶん本物のミュージシャンの方)。

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美術館のすぐ近くが、楽器通りになっていて、道の左右にずらりと楽器店。トルコといえばシンバルの「Zildjian」が有名ですが、やっぱり打楽器のお店が多かった。むかしドラムをたたいていてとき、ライドシンバルを輝くような音の「Paiste」ではなく「Zildjian」にしたとき、なんともいえない癖のあるオリエンタルな深みがあったのを思い出しました。猫も多かったなあ。

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地球の歩き方などのガイドブックを見ると、だいたいの名所は説明されつくしてますが、穴場だったのが、軍事博物館。ここの武器のコレクションの数が半端じゃない。古代から現代までの刀器や銃器、重火器がわんさか。しかも工芸的な価値の高いものばかりで、見飽きません。人も観光地のようにごったがえしてなく、良かった!

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イスタンブール人はとにかく、この紅茶を飲んでました。一杯80円くらいかな。味はわかりやすく説明すると、「午後の紅茶・ホット」です。甘い煮だし紅茶。慣れてくると、暑い季節だからこそ胃にやさしく飲めます。

30年前、シルクロードブームのときにはインターネットなんて誰もやってなかった。なので情報の通り道は、モノ(物質)の通り道とイコールであるというシルクロードの物語を、みんなおおらかな気持ちで受け止めていたと思います。

シルクロードのアジアでの両端である日本とトルコ。今はネットですぐに情報も見られるし、秋葉原にはカバブも売ってる。だけどやっぱり、よくわかりませんでした。ヨーロッパやアメリカのことは分かるのに。

むかし、大阪の民族博物館に行ったとき、動物や人間の文様だらけのアジアのコーナーを抜けて、イスラム圏の展示ブースに入ったとたん、幾何学模様と文字だけになって驚いたことがある。こんなにもイメージでの思考が違うのかと。

日本はキャラクター文化やカワイイ文化という「生物的・有機的イメージ」で押していますが、世界にはそれが理解できない世界があるんじゃないか?と、ふと考えさせられる、イスタンブールの旅でした。

オタマトーンは、ウケてましたけどね!

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