足をひたすら作る


家の中で、一番汚れている家電は掃除機である。
なぜなら、自分を掃除できないから。掃除するにはもう一台必要だ。
これは人間関係も同様である。

                       土佐信道(1967~)

日曜日に、テオヤンセン展を見にいきました。


大量のビニールパイプとコンベックスという、まったく地球にやさしくない
素材を使って、宮崎アニメに登場しそうな、素敵なマシーンを作る方です。

現物を見て驚いたのが、テオヤンセン流クランク機構よりも、
「神経」と本人が呼んでいる、空気圧を使った制御系でした。

「空気を流す、流さない」という、デジタルでいうところの「0」「1」を
たくみに利用して、生物的な動きを作り出しています。

おもしろいのは、空気はピストンに貯まるのに時間がかかる。
つまり、必然的に制御系に「タイムラグ」が生まれていること。

これに驚いた。
なぜなら、電気回路では、「タイムラグ」を作るが大変だからです。

明和電機の電動楽器は、すべて「タイムラグ」がない、電気の利点を
応用しています。スイッチを入れたら、すぐにバン!と音が出るという。
だから、リズム楽器には向いています。
しかし、テオヤンセンのような生物的なウネウネ感を出そうと思ったら、
「タイムラグ」を制御回路を作らなければならない。
めんどくさーーーーーい。

空気を使った機械の、のんびりした感じは、いいなあ、と思いました。
デジタル機器って、タイムラグをできるだけ排除しようとしてるから
なんだかせわしい、せわしい。

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アトリエの作業もあと2週間となりました。

今日はふたたび明和電機協同組合(=ぶっちゃけファンクラブね)の
組合員の方から、カップラーメンが届きました。

前々回のブログで、「陣中見舞い」のことを書いたからでです。
希望もこめて。

今回は、カレー味と、豚キムチ味と、ダシ味でした。
なのでアトリエがすごい匂いになっております。
工員さんがバクバク食べてます。
ありがとうございます。

みごと希望がかなったわけですが、残念ながらワタクシ社長は
アレルギー体質のため、インスタント麺が食べられません。
もし、陣中見舞いを送っていただけるなら、次回は、
体にやさしいものがうれしいです。
インスタント麺は、十二分に足りております。

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今日もひたすら展示パネルの作業です。

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これは展示パネルをたてるための足。

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こんな感じで、L字アングルを、ひたすら
曲げていきます。

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取り付けるとこんな感じ。

みごと自立!

ちなみにパネルにつきささっているのは、
むき出しの蛍光灯です。これが照明です。

手作り本ブーム


トランプがDSよりすごい点は、バッテリーがいらないことだ。
                     土佐信道(1967~)

作業のとき、たくさんのメモを書きます。 A4サイズ。
自分のためのもの。人に指示を出すためのもの。

これが、すぐに散乱してしまって、探すのに苦労する。
そこで、最近は、このA4サイズを半分に畳んで、
ノリで貼って、A5サイズの本にしてる。
これが、いいんだな。

まず、散乱しない。ノリではってるんだから。
そして持ち運びがすごい便利。

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表紙は、適当にその辺にある紙を畳んで
カバーを作る。ちゃちゃっと。
この表紙なんて、ゴミ箱に一回捨てた、
タイピング用紙を拾い出して作りました。

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中はこんな感じ。
ポイントは、「貼ってはがせるノリ」ではること。
そうすると、あとでページを足し引きできる。
これ、すごい画期的なことなんです。

そして、一冊だからできる手法として、
裏面どうしを貼る、ということ。
ホッチキス止めと違って、真ん中まで見れる。
これも画期的。

大量生産では絶対できない、本のできあがり。

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これは、海外に行ったときに作る、旅日記。
この本を作るときのルールは、

「現地にある、無料の印刷物を手に入れて作る」

ということ。とにかくタダで作る。
結構、駅やホテルには、すぐれた案内がおいてある。
それをとにかく集めて、ノリで貼る。

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日記の部分は、こんな感じ。
左はスケジュール、右は思い出と、ごはん。

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本といえば、YUREXを開発するために、
BBUの理論を、年始に書いてました。
これはそれをまとめた本。
プリントアウトしてクリップ止め。
世界で一冊!!

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中はこんな感じ。

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で、調子にのって作った、第二段。
ちなみに表紙だけだと、第八段まで作りました。

工員さんに、

「そんなことしてるから、社長、時間がないんですよ~」

と言われました。

・・・だって作りたいからしかたがない。

今年も書きますよ。最後まで書きますよ。

ぶあつい壁ほど、削れば登りやすい階段になる。
               土佐信道(1967~)

さあ今年も始まりました、ナンマシ展恒例、崖っぷち日記。
展覧会の開催までの、明和アトリエの大混乱ぶりを
みなさまにおとどけします。

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いきなりですが、サバオの頭に弾痕。
海外ツアーでボロボロです。
整形手術が必要です。

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なにやらびっしり文字が並んだ表ですが、
これ、全部、製品です。
およそ150種類の製品を展示するので、
その修理・梱包・設営だけで・・・・・・・・


はう。

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ナンマシの準備をしながらも、新製品を開発しています。
人工声帯でゲラゲラ笑う機械、「ワッハゴーゴー」です。
こちらは東京での展覧会に出品予定。詳細はのちほど!

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工員さんたちも、がしがし作業をしております。

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魚器シリーズの展示パネルもお化粧直しで張替え。
根気がいる作業です。

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明和電機協同組合(=ぶっちゃけファンクラブね)

組合員の方から、カップヌードルの陣中見舞が。
工員さん、がんがん食べてます。

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展覧会に向けて、岡山の作業服メーカー、
「ヤマメン」さんとエプロンを作りました。
明和電機の制服と同じ、帯電防止素材です。


ポケットも工具が入るよう、大きめに。
社熊もすっぽり入ります。



ふと、たくさんの工具に囲まれている自分が不思議に思えるときがある。
自分は、工場にいるんだ、ということに。
小さいころは、絵描きになりたかったのに。

人生は、小さい選択の積み重ねだと思う。
右にいくか、左にいくか、その選択のわずかな違いが
かさなって、かさなって、意外なポジションに自分を立たせる。
でも、それは必然ですね。

それが自分。





明和電機プロフィール


代表取締役社長 土佐信道
1967年4月14日 兵庫県生まれ


土佐信道プロデュースによるアートユニット。ユニット名は父親が過去に経営していた会社名からとったもの。青い作業服を身にまとい作品を「製品」、ライブを「製品デモンストレーション」と呼ぶなど、日本の高度経済成長を支えた中小企業のスタイルで活動。魚をモチーフにしたナンセンスマシーン「魚器(NAKI)」シリーズやオリジナル楽器「ツクバ(TSUKUBA)」シリーズ、花をテーマとした「エーデルワイス(EDELWEISS)」シリーズなどのオブジェクトを制作し、その製品のすばらしさをアピールしている。プロモーション展開は既成の芸術の枠にとらわれることなく多岐にわたり、展覧会やライブパフォーマンスはもちろんのこと、CDやビデオの制作、本の執筆、作品をおもちゃや電気製品に落とし込んでの大量 流通など、たえず新しい方法論を模索している。