リンツの製鉄所を見学

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さて、リンツの筑波大学展、連日いろんな方が見学にいらっしゃいます。オタマトーンもチワワ笛も大人気。

 

 

 

 

今日は夕方のデモで、オタマトーンとチワワ笛とジャンボで演奏しました。オタマトーンを洗濯はさみでつまみ、バグパイプみたいにドローを鳴らしてます。そしてジャンボの演奏。

 

 

 

さて、デモがない空き時間に、リンツの製鉄所を見にいきました。

 

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リンツの石畳が残る古い伝統的な市街から、タクシーで5分も走れば、いきなり工場地帯になります。このギャップがすごい。アルスレクトニカのフェスティバル会場にいただけではわからない、「鉄の街 リンツ」の姿をやっと見ました。

 

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この巨大な製鉄所は「Voestalpine」という会社が経営しています。その敷地内に「鉄の博物館」があるので言ってみました。展示そのものは「ああ・・・代理店にだまされた」的な、ただきれいなだけのがっくり展示だったんですが、メインはそれではなく、バスツアーでの工場見学!!

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約1時間30分かけて、工場の敷地内のガイドしてくれます。残念ながらドイツ語なので何を言ってるのかさっぱりわかりませんでしたが、工場は圧巻。残念がら製鉄工場中は撮影できませんでしたが、ドロドロに溶けた鉄や、巨大な溶鉱炉や、20センチはあろう鉄の板が猛スピードで引き延ばされる姿は、迫力満点でした。

 

ふだんメディアアートやスマフォやクラウドといった情報系にばかり触れていたので、この「鋼鉄のみ、デジタルなし」の世界のずぶとさは考えさせられます。どんなに社会が情報化しようが、この鉄を作る世界の基盤はなくならない。

 

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製鉄所として繁栄したリンツはその後、製鉄の景気低迷ともに街の力を失っていきます。そしてをれを何とかするために街が考えだしたのが「デジタルアート、メディアアートという新しいテクノロジーを観光資源にした街おこし」でした。この製鉄の街が、情報産業で復活したところがちょっとピッツバーグに似ています。

 

ピッツバーグはアンディ・ウォーホールという芸術家を生みだしましたが、リンツはヒットラーを育てました。鉄の街はカリスマを生むんでしょうか。

 

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ナチスは暗黒の歴史ですがリンツの地下にある巨大な飛行機工場跡地など、だんだん情報が解禁になってるそうです。ヒットラーは死の直前まで、リンツの街を芸術都市にすべくドナウ川ぞいにさまざまな博物館や美術館をならべたジオラマを作って眺めていたらしく、なんだか今のアルスセンターやブルックナーハウスやレントス美術館が並ぶドナウ川ぞいの風景とのリンクを感じます。

 

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そのリンツにドナウ川で、アルスエレクトロニカ恒例の花火があったんですが、これが日本で見る花火とは趣が違います。だれも「たーまやー!」と歓声をあげず、静かに眺めています。これは僕が受けた印象ですが、日本の花火には「あの世」につながる世界があり、それがはかなさとか美しさ、一瞬の”粋”としての「花の心」があるんですが、ヨーロッパで見る花火は、なんとなく西洋画で見る花の静物画のような唯物的なグロテスクがあります。「神」とか「あの世」の世界へはつながらない。

 

一緒に花火を見ていた外国人の女の子が「なんだか戦争を思い出すようで、花火を見たくない」とぼそり。日本ではそんなこと思いもしなかったけど、リンツで見た花火、その気持ちがちょっとわかりました。

 

アルスエレクトロニカの日本人の作品は、ヨーロッパにくらべて社会問題や政治性が薄いといわれる。花火にみる「花」の感覚の違いが、メディアアートの光の中にもあるのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リンツのホームセンターで大興奮、しかしHARIBOで撃沈。

 

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オーストリアのリンツ。街の中心は石造りの古い建物だけですが、郊外に出ると日本と同じで大型のショッピングモールやホームセンターがあります。

で、ホームセンター好きな僕にはたまらん「BAUHAUS」へ。ここはいわば日本でいえばジョイ本。またはスーパービバホーム!大型のホームセンターです。

 

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中に入ると・・・うぉーー!!ホームセンターだあ!(当たり前)。ほんと、ホームセンターってテンションがあがります。なんでも作れる気になる。神の領域に近づくからか、この興奮。しかも海外のホームセンターだから、微妙に工具が違う。その微妙さに大興奮!うーん、この感覚、女子にはわかるまい。

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でた!ボッシュ!リンツはすぐとなりがドイツだからね。ボッシュの本場だね。日本のホームセンターとまったく同じ展示だけど、それでも見たら興奮するね、ボッシュ。サンダーバード2号と似てるしね。

 

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一見なんだこれ?と思ったけど、よくみたら「暖炉」なのね。このくそ暑い夏に、もう暖炉売ってる。いや、一年中売ってるのか?とにかく日本では見かけない、アーバンな暖炉がたくさん売ってました。どことなく、日本のアーバンな仏壇を思い出します。

 

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もうひとつ「なんだこれ?」と思った機械。実は「巻き割り装置」。丸太をセットすると刃物が油圧で降りてきて、ぱっかーん!と切断する機械。…こわい!ギロチンじゃん!でもちょっと動かしてみたい。

 

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お店に行ったのがお昼時だったので、食堂にはガテンな男たちが続々集合。みんなペンキとかコンクリートの破片とか頭についてるのね。お店の名前がズバリ「BAUHAUSビストロ」。きたあ!

 

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そんな荒くれ男たちの胃袋に放り込む食べ物をさばくおばちゃん。この人もただものでない。見よ、このまなざし。「あんたらの肉袋にあたいが作った肉をぶち込んだろか」って感じだ。

 

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で、食べたのがこれ。めっちゃおいしかった!塩豚、ポテト、パンのだんご。たぶん労働者向けなんだろうね。塩っぽいけど、ざっくりうまい!海外だからおしゃれにみえるけど、これ、たぶん日本でいえば「めし」だと思う。「ランチ」とか「ごはん」じゃなくて、「めし」。日本だとサバとか煮びたしとかガラスケースから好きなもの取ってがっつりたべる食堂あるけど、あれだね。「めし」!

これが一番リンツで食べたものでおいしかったです。肉と小麦とイモだけなんだけどねー。素朴なんだけど、うまく作るなあ。

 

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さて、BAUHAUSで大満足の食事をしたあと、となりにグミの「HARIBO」の工場とショップがあったので覗いてみました。

 

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・・・・なんだこの整然と並んだ、人工甘味料、合成着色料は。BAUHAUSビストロの自然派な気分からンドロイドな気分へ。

 

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でかい!どうやって食べるんだ?このグミ。かじるんか?もぐもぐとかじるんか?口のなかをグミグミにするんか?

 

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・・・うぎゃあああ!

これ、人間が食べるものなんですか?釣りの塩化ビニールでできたワームとじゃないですか?

こういうのを見ると、ヨーロッパ人と日本人の食に対する違いを感じる。日本人から見れば明らかに「毒」に見える。こうしたキッチュな見た目が「食欲」につながっていく回路がわからない。でもたぶんそれはヨーロッパ人が日本の魚の踊り食いや口がパクパク動いてるアジの刺身を見てうげえ!食えねえ!と思うのと一緒なのだろう。

 

グロテスクは刺激であり、それが食欲につながるチャンネルがありさえすれば、なんでもありなのだと思う。

 

 

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とはいえ、娘をそっちのけで、ケースの中からHARIBOをすくいとるお母さんを見ると。「・・・でゅー ゆー のう 食育?」 と聞きたくなる。お母さん、そのヒップはHARIBOでできてるんですか?

となりの天使のような子供も、HARIBOによってママのようなヒップになるんでしょうか。

 

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これがHARRBOのトレードマーク。なんだろう、日本語でいうと「はり坊」か?むじゃきな顔をしてますが、恐ろしいものを売ってる少年です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルスエレクトロニカで 泥酔。

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昨晩はブルックナーハウスで、アルスエレクトロニカのメインイベントである「GALA」と呼ばれる授賞式でした。2003年に明和電機はこの受賞式で、いわゆる「盛り上げ隊」としてパフォーマンスをやったんですが・・・

 

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今年の盛り上げて隊はこれ!マシトミンで活躍する高橋くんが作った自動拍手マシーン!絶妙なタイミングで動くこの機械に、会場じゅうが苦笑と失笑と爆笑にミックスジュースになってました。

 

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そしてもう一つの盛り上げ隊はオープンリールアンサンブルのみなさん!キュートなメロディーと和田くんの笑顔に、会場が大うけしてました。

 

今年の受賞作品は、国際情勢やネット環境の進歩による社会変化などをふまえた作品が多く、かなり批評的でした。アートの役割として、既存の社会システムを越えていく、というのはあると思いますが、日本人が感じる以上にヨーロッパのアートはそれが強く、ふと息が詰まる思いがしました。そんな中で、日本人アーティストのみなさんの純粋に楽しい「盛り上げ隊」は、アルスエレクトロニカの良いバランスになっているのかな、とステージを見て思いました。

 

 

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さて、授賞式のあとはパーティー。ざっくばらんにいろんな方とおしゃべりしながら、飲みます、飲みます。

 

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そして会場を移動して、アルスセンターにて別のパーティー。つなみにDJは真鍋大度さん。やっぱり盛り上げ隊は日本人なのか?

 

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そしてまたまた会場を移動して、ワイン祭りへ。ここには「ステューム(嵐)」と呼ばれる、ワインになるまえの不思議でおいしい飲み物が目的できました。二日連ちゃん。なんでしょう、この味。わかりやすくいうと、昔、日本のお米やで売ってた「プラッシー」という飲み物があったんですが、それのワイン版という感じ。くいくいいけます。

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くいくいいくのはいいですが、あまりのはしご酒に、社長も壊れ始めました。上の写真をいつとられたのか、記憶があやしい。デジカメ写真を整理してて出てきてびびりました。

 

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そして最後は酔っぱらったまま、近くの大聖堂へ。ここでは、サウンドパフォーマンスで、かなりプリミティブな音が「ズーン ドーン ピコーン」と鳴ってまして、いっきに眠りの世界へいざなってくれます。気がつけば、ミサの椅子で横になって寝てました。

 

一緒にいったみなさんも帰ってしまい、ときおり青い作業服で教会で寝てる日本人が珍しいのか、それとも知ってるのか「オオ!メイワデンキ!」とか話しかけれられましたが、泥酔で視点のさだまらない目で見つめ返していたと思います。

 

で、結局目が覚めたのが夜中の三時。会場、だーれもいない。

ほんと怖いですよー。目覚めたら、見知らぬ土地の真夜中の教会って。白い三角かぶって目だけだしてる「盛り上げ隊」の人とか出てくんじゃないかって、ちびりそうになりました。

 

あわてて飛び出て自転車こいで、ホテルのふとんにもぐりこみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オーストリア・リンツの「アルスエレクトロニカ」にきてます。

 

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デジタルアートの世界的なイベント、アルスエレクトロニカに来ています。2003年に明和電機で来て以来、三回目。今回はイベントの特別展で「筑波大学展」が開催されており、その中で筑波OBのアーティストとして出品しています。

 

 

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ここが大学展の会場。

 

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展示準備中のみなさん。

筑波大学は岩田先生を始め、岩井俊雄、原田大三郎、明和電機、クワクボリョウタ、近森基・・・などなど、とにかくアルスエレクトロニカに関わる作家が多数出てる大学。そうしたいわゆる「ツクバ系」を俯瞰する展示でもあります。

 

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展示のコンセプトはツクバ系のアーティストの特徴である「プレイフル」と「シリアス」。遊びとシリアス。まさに明和電機もぴったり。

 

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明和電機はオタマトーンファミリーを展示しました。子供に人気でしたねー。

 

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さてここは筑波大学展ではなく、別会場の「アルスエレクトロニカセンター」。ロボットをテーマにした展示が行われていました。おお、学研のテオヤンセンも展示されてます。

 

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鎮座まします石黒先生のテレノイド。やっぱり存在感あるなー。

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会場のキネティックアートの映像展示では、WAHHA GOGOの説明映像も流れていました。同時に、ロボットアーティストのジムホワイティング(ハービーハンコックのROCK ITのコラボで有名)や、チコ・マクマトリーとも一緒の展示で、ああ、明和電機は正当なナンセンスマシンの系譜なんだなあ・・・と光栄でした。

 

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その奥の部屋には、ドーン!とクワクボくんの「10番目の感傷(点・線・面)」をアルスセンターのスタッフたちとリアレンジした「Lost #2」が展示。やっぱこれは名作です。

 

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夜はワイン祭りもあって、街じゅうがにぎやか。ストームちょっと炭酸のきいた甘くておいしいワインを飲みながら、うだうだとアーティスが集まって夜中まで酔っ払いトークをするのも、またアルスエレクトロニカの味わいですね。























ABUロボコン世界大会 in バンコク

昨年にひきつづき、NHKで放送される「ABUロボコン世界大会」のレポーターで、今年はタイのバンコクにいってきました。

昨年は圧倒的な中国の強さ、そしてまさかの日本の予選リーグ敗退という結果でしたが、今年の日本代表東大チームは・・・がんばった!よくやった!そのくわしい内容については9月19日の放送をごらんください!

 

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さて、今年のロボコンの競技内容は、わかりやすく説明すると、上の写真で社長が頭にのせている「ロイ・クラトン」というタイの伝統的な”流し燈篭”を作るというもの。

詳しいルールはこちら!

 

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上はその概念図です。 ①ベースのろうそ台を置く ②円盤を二台のせる

③ろうそくを三本のせる ④ろうそくに炎をのせる

これで「ロイ・クラトン」の完成です。

実際は三台のロボットでこの作業を行います。ロイクラトンがもしケーキだとするならば、「いかに自動で早くケーキを作るか?」に似ている競技です。ただし、そのケーキを作る工場は”競技場”で、そのケーキ制作ロボットたちは揺れ動く船便で各国から届くのであちこちガタがきており、、さらに一日のセットアップ&調整でそれを動かさなければならないという、過酷な競技になります。

 

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東大チームのみなさん。中央のメガネの方がリーダーの紺野くん。とにかく勝つためのチーム作りだけをこの一年考えてきたそうです。「先輩方が勝てなかった理由をさんざん聞いてきた。現場のコンデュションが違うとか。そういうこともすべてひっくるめて勝つにはどうすればいいか、あらゆる設定を考え、制作し、練習してきた」そうです。その結果は・・・とにかく9月19日の放送を!

 

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試合会場はとにかく緊張の声援の嵐でした。明和電機のライブで自分のマシンが壊れるのよりも

人のマシンが壊れることを見る方が、胸が苦しくなりますね。ほんと、足がぶるぶるでした。

 

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これはタイのチームのマシンにそえられた花。たぶんお守りなんだと思います。なんだかロボコンチームのみなさんの、技術にかける信頼や自信と、それでも足りない勝ちたい思いやぬぐいきれない不安が、澄んだ気持ちなって”花”に昇華したようで、ジーンときました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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成田空港行きで、またもやトラブル

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8月の末から、タイとオーストリアとドイツへ出張します。

 

・タイ(バンコク)・・・NHKのABUロボコン世界大会のレポーターの仕事、

・オーストリア(リンツ)・・・アルスエレクトロニカでの「筑波大学展」の展示。

・ドイツ(ミュンヘン)・・・ドイツ博物館で19世紀の「ボイスメカニクスマシン」の視察。

 

さて、一か月前のフランス行きで、まさかの「成田空港だと思ってたら羽田空港発だった」事件で、驚愕のあまり空港の床にアゴを突き刺してしまったアタクシ社長。ANAのカウンター嬢のすばらしい手配でなんとか別便で飛ぶことができました。

もう、あんな、ドキドキはいや。

ということで今回の海外出張、慎重に慎重を重ね、出発したんですが・・・またも事件はおきました。なんと成田行きの僕の乗ってる電車に飛び込み自殺。最近は新小岩で飛びこむ方が非常に多いのですが、まさかのビンゴ。

「列車が急停車します」という、見たこともない電光掲示が流れ、いきなり電車が急ブレーキ。「ただいま人身事故がありました。復旧のめどは立っていません」という非情なアナウンスに、またもや驚愕で落下した僕のアゴは、成田エキスプレスのリノリウムも床に突き刺さりました。

 

その後40分まったく動かず、結局一時間遅れで空港に到着。当然乗りたい便は出発しており、タイ航空の配慮で次の便の「プーケット経由タイ行き、ただし10時間」というロングフライトで、なんとかバンコクにたどり着きました。

そのドタバタの模様は例によってツイッターで実況中継。ご興味がある方こちら。

二度も立て続けにアクシデントと、なんとそれを切り抜けるミラクル。いったい神は僕になんの試練を与えようとしてるのでしょうか?






















なーんも持っていない自分

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この間の日曜日、大阪の名村造船所跡地で開催されたアートイベント「カロウルエの街」で、ライブをやってきました。もともと造船所だった場所なので、「イカリを揚げよう」とか「明和電機社歌」がはまりましたねー。45分ほどのショートバージョンライブでしたが、盛り上がりました。

さてイベントが終わり、撤収を終え、出演者のみなさんやスタッフの方々と打ち上げをし(途中で寝てました・・)、夜中の3時ごろに宿に戻りました。この宿というのが、いかしてまして、名前を「AIR大阪」というんですが、一軒家を改造したかなりアーティスティックな建物なんです。

もともとビジネスホテルらしいんですが、そんな痕跡はゼロ。一言でいえば下宿?とにかく安くて変わった宿なので、興味のある方はぜひ。たまに長期でアーティストの方がレジデンスしてたりします。

で、この宿の雰囲気が、僕が美大浪人時代、広島の並木通りにあった下宿に似てたんですねー。その広島の下宿は、風呂なし共同トイレ、六畳一間で、なぜか立派な床の間がついているというかなりかわった部屋でした。

とにかく浪人生というのは社会のどこにも所属していないので、なんだか腰が引けた、うしろめたい気分でした。もちろん明和電機なんてまったく関係なく、魚器シリーズのかけらもない時代。芸術家になりたいという夢はあるけど、世間に売って出る表現なんてもってない。朝から晩までデッサンとか静物の着彩とかやってました。

とにかくなんもないわけです。

近くのクレープ屋でバイトしてたんですが、そこはなぜかミッシェル・ポルナレフとかシルビ・バルタンとかおフランスなサウンドが流れまくってました。それもなかなか切なくてねー。

今はどうかわかりませんが、広島の中心街のそごうのあたりは、夕方5時になるとなぜかミッシェル・ポルナレフの「HOLIDAYS」って曲がオルゴールで爆音で流れてました。それもまたまた切なくてねー。とにかく社会のどこにも所属してない背徳感を加速してくれるわけですよ、ミッシェルさんが。(このトラウマが、その後”ミッシェル信道”という、いまだ明和ファンの間で物議を醸し出してるキャラクターを生むのだが・・・)

でもふと、あのときの何も持っていなかった原点の気持ちに立ち返ってみたらどうなんだろうと思った。AIR大阪のなーんもない部屋の中で。ぼんやり寝ぼけた頭の中で思ったのは、たぶん作品うんぬんよりも、自分とは何だろうってことをやっぱり思索しちゃうだろうなあ、と。

表現者にとって自信とは、制作物しかない。制作物があればあるほど、「自分はまだまだ作れる。」という安定感?のようなものが生まれる。長年表現活動をしていれば、なんどもピンチはやってくる。でもしたたかにそれを乗り越えていれば、やっぱりそれも自信になる。

魚器シリーズを始めて20年。もう、この時間をすごしてきたことが、自信なわけです。

でもかつては僕もなーんもなかったわけで。今は自信がいっぱいつまったこころの中には、不安しか入ってなかった時期があった。あったんだよねー。

ほんと。あったんだよなー。

お笑いがジェット展  開催しました!

 

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先週の木曜日から土曜日の3日間、よしもとワンダーキャンプのイベントのひとつとして、「お笑いがジェット展」が開催されました。わたくし社長、この展覧会の発案&会場構成、いまはやりの言葉でいえばキュレーションを行いました。

まずはこのイベントの企画意図を含めた社長の挨拶文です。

 


 

「お笑いガジェット展」にようこそ。笑いを生みだす芸人さんは、日々、その肉体を鍛錬して
お笑いを生み出していますが、ときにはちょっとした道具を使うことがあります。古くは落語
家さんの「扇子」。“箸”や“舟の櫂(オール)”になることで、話芸に花をそえました。また吉本
の芸人さんの中にも「ハリセン」や「灰皿」などの道具を巧みに使って、新しいギャグを生み
だしている方々もいます。

こうしたお笑い芸人さんたちが、自らの笑いをパワーアップさせるために使う道具を「お笑い
ガジェット」と呼ぶことにしました。この展示では、若手お笑い芸人さんたちが自らの手で作
りだした「お笑いガジェット」をコレクションしてみました。そこには肉体が生みだす笑いと
はちょっと異なる、「モノになった笑い」の味わい深さがあります。

ナンセンスな「お笑いガジェット」の道具たちをおたのしみください。

明和電機代表取締役社長 土佐信道

 


 

 

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芸人さんって、絵がうまいんですねー。麒麟川島さん・パンクブーブー佐藤さん・オリエンタルラジオ中田、鉄拳さんらが描いたパラパラ漫画や、佐久間さん、レイザーラモンHGさんのイラスト漫画。

 

さて、それでは会場に飾られていた、お笑いガジェットを紹介。芸人さん本人がいなくて、その笑いのエッセンスだけが展示されてるようで、面白かったです。見ようによっては、ショッカーの怪人大集合・・・・。

 

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もう中学生

彼のネタの必需品「段ボールセット」。色使いやデザインなど、見ているだけでとてもほのぼの癒されます。これらは全て彼の手作り作品。家には作品専用の物置があって、過去の作品が全て保管されています。

 

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くまだまさし

今回展示している小道具は「ダンディーサングラス」「ダンディーワイングラス」「イア~ンブレラー」。これら、全てくまだまさしと奥さんの手作り作品。くまだまさしのオゲレツネタの裏側には、夫婦愛が隠されていたのです。

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佐久間一行

R-1ぐらんぷり決勝戦のネタで一躍有名になった「井戸」です。コミカルなBGMと意表を突くスタイルで一度見たら忘れられないこのネタ。よく見るとこの井戸、けっこうリアルにできています。

 

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大西ライオン

大西ライオンといえば、この衣装とライオンのかぶり物。かぶり物は段ボール製の特注品。細部までホンモノの特徴をよくとらえてます。ネタの時はこの衣装とかぶり物で登場するため、服を着てると誰かわかりません。

 

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野生爆弾

ガムテープで様々な小道具を作り上げる彼らの作品は、一見雑にも見えるが、なんとも味のあ
る一品に仕上がっています。また、川島が描く「ハゲオッパイ」の絵も独特の画風で見る者の脳裏に焼きつく作品です。

 

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レイザーラモン

今回は、ご存知HGとRGの衣装とHGが描いたイラストをご覧いただきます。更に、必見はRGのキャラクター「シルバーウルフ」の衣装。シルバーウルフの設定は、「ロシアでオオカミに育てられた少年」だそうです。

 

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ダイノジ

大地は、「世界エア・ギター選手権」に出場し、2006年と2007年連続優勝という快挙を成し遂
げた。その時の衣装が、こちらの虎柄セーター。2人は、この衣装で2006年の紅白歌合戦にも出演している。

 

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明和電機

パチモク(指パッチン木魚)
指につけた特殊な100vのスイッチで指パッチンをすると電気が流れ、背中に背負ったウ
ィングの木魚がポクッと鳴る。ウィングは開閉式

ハリセンボンブ
飛び出し式のハリセン。殴った回数をカウントするカウンターつき。

 

 

いかがでしょうか。

会期中は毎日出展者のみなさんとクロストーク。これが面白かった!その報告はのちほど!













うりゃあ!展示の片付けだああ!

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さて展示も終わり、撤収作業をしたんですが・・・これがつらかった!今回は日本からの人員は僕と工員のODA君の二名。ODA君は英語も抜群、作業能力も抜群で、いわゆる「ひとりで一個師団を全滅させることができる男」なみにスキルがあるのだが、それでも彼と二人きりの撤収作業は大変でした。

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上写真が今回の梱包箱たちです。全部で巨大な箱が30箱。どうでしょうか、今回のミッションの過酷さが伝わるでしょうか・・。この中に製品を全部分解して納めなければならなかったのです。

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とはいえ!完全に二人きりではありませんでした。現地の屈曲なフランス男性たちにも手伝っていただきました。どうでしょう、上の写真。まるでリュック・ベッソンの映画に出てきそうな濃ゆい男たち。彼らが一日目は、ばしばし手伝ってくれました。

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そして二日目に手伝ってくれたのは、今度はさわやかなフレンチ草食男子たち。みなさんバンドやってるそうです。前日の濃ゆい男たちとのギャップがすごかったです。同じフランス人でもいろんな方がいるんですね。

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二日目は梱包して箱詰めという非常にデリケートな作業なので、フレンチ草食男子たちはばっちりでした。

とはいえ、最後の最後は、くわしい収納方法を知っている僕とODAくんのみの作業。やることがなくなったので、フレンチ草食男子たちも5時にはとっとと帰宅。

「社長・・・全身筋肉痛で、体が動きません・・・」

という遭難寸前のODAくんと二人、最後の梱包・箱詰めを行いました。この作業の模様をトゥギャッターでまとめたので、ごらんください。

>>こちら

がんばった甲斐があって、本来なら三日かかる撤収作業を二日で終えました。もう、最後は意地だったね。「明日は休みにするんだあ~!!」って。

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ベスーン「TRANSFORMER展」 最終日

 

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飛行機はどうなることかと思いましたが、無事にフランスに到着!そしてベスーンで行われている「TRANSFORMER展」の最終日を見てきました。実は展覧会が始まる前に帰国してしまったので、ちゃんとお客さんが入ってる展示を見るのは今回が初めて。

 

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会場はけっこう子供が多くて、オタマトーンジャンボが人気でした。上の少年は、その中でもオタマをえらく気に入ったらしく、父親が何度も帰ろう!といっても聞かず、オタマにしがみついて演奏してました。途中、僕になんか訴えてましたが、フランス語なのでまったくわかりませんでした。たぶん「おまえすげーな、おもしろいもの作ってんな。みとめるよ。また来いよシルブプレ」みたいな意味だったと思います(想像)。

 

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今回は明和電機の初期の「魚器(NAKI)シリーズ」から最新の「ボイスメカニクスシリーズ」まで全部もっていきました。最終日もあり、たくさんのお客さんがいらしてました。会場のくわしい模様は以下のYOUTUBEにアップしたスライドショーをごらんください。

 
   

 
 

この展覧会はグループ展で明和電機のほかに「芸術的な機械」を作る作家さんが出展していました。

 

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日本でもおなじみのテオ・ヤンセンさんの作品。塩ビパイプでできた生命体。展示中、じっくり細部を近くで見て、その作りのすばらしさにつくづく感心しました。日本の竹細工のような伝統芸能につうじる「手で考えた痕跡」が見えるマシンアートでした。

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チコ・マクマトリーさんの「トーテモバイル」。これもすごかった。フランスの車、シトロエンがトランスフォームして、巨大なトーテムポールに変形するというもの。工業製品が呪術的な彫刻にゆっくりかわる迫力は、いろんなことを考えさせられました。

 

こうした世界のナンセンスマシーンと一緒に明和電機の機械を展示できて、とても光栄でした。ほんといつも思いますが、日本にも変人はたくさんいますが、世界には同じくらい変人がたくさんいるんですね。