喜多方で感電寸前のライブ!

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喜多方でライブをやってきました。

母校の筑波大学の芸術コースの50人のみなさんが、「喜多方を元気にしよう!」という意図で企画した「LIFE! まつり」というイベントへの参加です。

http://www.geijutsu.tsukuba.ac.jp/~life/life_blog/wordpress/?p=900

ボイスメカニクスのツアーでは、東日本を訪問できなかったので、福島県の喜多方でライブできることは、うれしかったです。とにかく「イカリを揚げよう」を歌いたかった。ずっとずっと。

今回のライブは、大学生のみなさんの手作りイベントということもあり、ステージの広さは過去のライブでも最小スペース。幅3600 横1800 しかありません。そこに明和電機の楽器とマイクを乗せると、ほとんどスペースがない。まるで床の間でライブをやるような感じです。でも、楽器を減らしてトークショーにするのも悔しい。やりたいのはライブ!ということで、楽曲ができる最小の楽器ラインナップにしぼって、持っていきました。(上図は企画段階のセットイラスト)。

ドラム・・・音源
ベース・・・ロクトバス
ピアノ・・・自動ピアニカ

という三つの楽器でアンサンブルを作り、それに味付けで自動木琴のマリンカを。このアンサンブルで威力を発揮してのが、やっぱり音階楽器の自動ピアニカ。作ってよかった!

ボイスメカニクスでは大型のバンをツアー車にしたんですが、今回のツアー車は、軽自動車の「ジムニー」!この小さい車に社長、工員さんと楽器をすべて積んでいこうと決めました。いやあ、積めるもんですね。まるで「電話ボックスに何人が入れる?ギネスに挑戦」みたいにぎゅうぎゅうでしたが、ライブ機材、全て積んで出発しました。

さて会場について、ステージを見て、やっぱり狭い!と痛感。しかもスタッフの方から、「午後は確実に雨ですね」と聞かされました。えええ!野外で雨はまずい!明和電機の楽器はすべてむき出しの100Vで動いてます。一滴でも水がついたら、スパーク!そして感電!

「雨が入らないよう、シートで養生します!」とのこと。まあ、なんとかなるでしょ、こうなったら勢いで行くしかない。

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さて、本番まで時間があるので、喜多方ラーメンを食べ、地元の味わい深い喫茶店へ。蔵を改造した、びっくりするくらい内装がしっかりした喫茶店。その名も「君影蔵」。マスターがいい味出してまして、入り口にあったウッドベースと重なって、僕は「いかりや長介」か?と思いました。その愛嬌のあるマスターの口からは、やはり震災後、観光客が激減して、大変な状況になってる、喜多方の現状。土日はまだいいけど、平日は街に誰もいない風景になるそうです。

喜多方といえば、蔵や酒造、そしてラーメンなどの観光資源を積極的にアピールして、集客に大成功した街なのに、それでもこの状況か、と驚きました。たしかに僕がかつて喜多方に訪れたときとくらべて、今回は土曜日なのに人通りはまばらでした。

震災の直後、海外イベントのために成田空港にいったとき、空港に誰もいないのを見て、「やばい!日本商店がつぶれる!」と思いましたが、その感覚がよみがえりました。

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さて、いよいよライブ本番。後輩のいるバンド、「the パーティー」のみなさんの大爆笑のライブのおかげで会場はあったまってる!しかし!雨である。問題の雨が激しくなってきているのである。みれば、仮設で張ったビニールシートには、たっぷりの雨水が貯まっているではないか。そしてその下には狭い空間にびっしり100ボルトで動く楽器たち。逃げ場はない。

今日は死ぬかもな。

そう思った。まあいいや、やってまえ!ということで、一時間のステージ、途中であたまにネクタイも巻いて、ぶっちぎりで駆け抜けました。楽しかった!会場のみなさんも、最初はラーメンで言えば「かた麺」でしたが、最後の社歌のときはのびきってましたね。天井の雨水も漏れることなく、無事にライブが終了。というか、ライブが終わると雨も止んでました。「誰やねん!雨男は!」と思いましたが、自分でした。改めて自分の強烈な雨男ぶり(業界では有名)を再認識しました。

イベントを企画された学生さんたちも元気がよく、やっぱり閉塞感を突破するのは人間力だなあーと思いました。the パーティーのみなさんのライブ演奏もふくめて、なんだか、大学生のとき、学科の作業部屋(=通称119)でどんちゃん騒ぎしてた頃を思い出して、胸が熱くなりました。

みなさんもぜひぜひ東北に旅行しましょう!そしておいしいもの、ゆたかな文化財や自然を見て、バンバンお金を落としましょう!

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ボイスメカニクス ファイナル公演 in 津山

 

明和電機のライブツアー、ボイスメカニクス。一か月に及ぶツアーもいよいよファイナル。11月5日6日に行われるファイナル公演のために、岡山の津山に到着いたしました。

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場所はグリーンヒルズ津山。ふだんは多目的ホールなので、ステージがありません。そこでライブのためにステージを作り、照明用のイントレを組みました。そのため屋内ライブなのに、なぜか野外ライブのような雰囲気!

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会場にはお子様からおじいちゃん、おばあちゃんまで、幅広い世代のお客様にご来場いただきました。ありがとうございました!

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演目の中で、飛び出し式ハリセン「ハリセンボンブ」で、お客様をおもいっきり殴る、というシーンがあります。いわばアントニオ猪木におけるビンタのような、社長による「厄落とし」なんですが、基本的に僕はなぐるとき「手加減なし」で殴ります。相当痛いです。(ちなみに殴られた方にはプレゼント付き)

かならず三名殴ります。そして三人目はかならず客席中央の方を殴るんですが・・・・なぜ津山ライブでは、そこにニコニコ笑顔でライブを楽しんでいる、おじいちゃん、おばあちゃんのご夫婦が。「なんて場所にすわってるんだ!人生の大先輩を殴れるかあ!」と心の中で叫んでしまいました。

儒教的にはアウトなシチュエーションです。しかしショーとしては殴らないわけにはいかない。バックの音楽はもりあがり、せいやせいやと殴るタイミングが迫ってきます。のりのりで踊ってるおばあちゃんか?それとも微笑みながらそれを見ているおじいちゃんか?

心の中で、必死で判定作業です。

①明らかに元気そうなのはおばあちゃん。ハリセンの衝撃にもおそらく耐えらる。

②おじいちゃんはかなりご高齢で、ハリセンの衝撃はきつい。

③しかしおじいちゃんは男だ。

 

どっちだ?

 

バシ!

 

結果的に殴ったのはおじいちゃんでした。ほんと、すいません!こんな妙チクリンなコスプレ野郎の若造が、激動の日本を生き抜いたおじいちゃんを殴ってしまって、ほんとすいません!

ライブ終了後、このおじいちゃん、おばあちゃんが、やってきて「面白かったですよ~」と笑顔で言っていただいて、ホッとしました。

 

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あとでアンケートを見ると「工員さん、ラブ!」という感想が多かったですねー。明和電機のライブの醍醐味は、工員さんのビシビシ働いてるとこを見ることだったりします。

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ライブの後は、サイン会。ステージと違って、とても近くでお客様の笑顔が見えるので楽しいですねー。津山でベストドレッサーだったのは、上の写真の3姉妹。なんとこのワンピース、お母さんの手作りだそうです。なんて器用なんだ!津山のNUTですね。

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明和電機のファンの方も最終公演には、全国から集まってきました。なので最前列は青い制服を来たみなさんがずらり!そんなコアなみなさんのとあるグループが、なんと「コトリヲ通信」という、ライブ報告のフリーペーパー(?)を作ってくれました。みなさん、びっくりするくらい絵がうまい。マニアックな明和電機には、マニアックなファンが集まるということなんでしょうねー。なんでも誰でも読める方法をただいま構想してるようです。

 

さてさて、全国6か所で開催してまいりましたライブツアー、ボイスメカニクス。明和電機のライブは、「機械音楽」のライブです。自動楽器たちがうまく動いてくれるかどうかが最大のポイント。ボロボロの機械のコンディションでスタートしたライブも、回を重ねるごとに修理・改良を重ね、最後は気合いのこもったステージを作りあげることができました。

何度も言いますが、ツアーって「船の航海」に似ていると思います。移動・組み立て・本番・ばらし梱包・移動という毎日は、まるで船の帆をたてる訓練のようでもあります。その作業を通して、工員さんもどんどんたのもしくなっていきます。僕もひとつひとつの行動に、しっかりした意味を見つけることができます。

そして港々では、たくさんのみなさまに航海で持ってきた「宝物」を見てもらい、笑顔を頂きます。その笑顔が多ければ多いほど、疲れも吹っ飛びます。

「モノを作って、見せて、売って、暮らす」という、モノ作りで生活していく者のむきだしの原点を体験できるのがライブです。

次回の予定はまだ決まっていませんが、またいつか、みなさまの街まで新しい宝ものを積んで航海します!そのとき、また僕らも雄たけびをあげますよ!イカリを揚げよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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