重版出来!で失態

TBSドラマ「重版出来!」に出演しました。ライバル漫画雑誌エンペラーの副編集長の役です。

これまで、映画には「ちょい役」でなんどか出演したことがありました。「腑抜けども、悲しみの愛をみせろ」をのぞくと、どれも10秒ほどの出演で、あきらかにエンドロールの「明和電機」で、笑いをとるため、というポジションでした。自分でも「10秒俳優」と呼んでました。

今回ドラマの話をいただいたとき、まじですか?ドラマなんてやったことないですよ?と思いましたが「また笑いをとるためのチョイ役だろう」と思い、「いいですよ~」とかるーく引き受けました。

一話分の台本をいただき、衣装合わせをしたところ、演じる「見坊我無(けんぼうがむ)」という役がかなり胡散臭いキャラであることが判明。前々から悪役をやってみたいなー、インテリやくざとかいいなー、と思ってたので、「おいしいチョイ役やな。今回は15秒ぐらいか?」とほくそえみました。

ドラマのスタッフのみなさんも、縦縞ストライプスーツの胡散臭い僕を見て「よいですね~」と笑ってました。よし、ドラマでも、一発笑わせて退散や!と思いましたが、帰り際にスタッフの方が「ドラマの後半、オダギリジョーさんのライバルとしてどんどん重要な役になりますからねー」と真剣な顔でボソリ。

・・・・え? チョイ役じゃないの?

まじかああああああ!!!

まてまてまて、ドラマやったことないし、電気屋だし、トンカツ弁当の福神漬けのつもりが、トンカツやん!

とにかく、まわりのみなさんの足手まといにならぬよう、セリフを覚え、「こ、こんな感じかな?」と真夜中の明和電機の工場で、鏡を見ながら役を考え、一応、自分なりのイメージは固めてみました。

しかし、そんな付け焼き刃が、現場で通用するわけがありません。

ここで、ドラマの撮影の進行をご説明すると、まず、役者さんは本番までに、完璧にそのシーンの動きや表情を作ってきます。練習はなし。で、いきなり「ドライ」とよばれる、撮影無しのシーンを演技。それを見て、演出監督、カメラマンさんが、もっとも効果的な構図や流れを検討します。

そして次にカメラリハーサルで、問題がないかチェック。この流れの中で、演出監督さんが、役者さんに演技のアドバイスをします。

そのあと、いよいよ本番の撮影。早いときは、ここまでの流れのが、1シーン30分ぐらいで進みます。映画の現場しかみたことがない僕には、なんというスピード感!やはり毎週放送されるドラマは、この現場でスピーディーに判断し、結果を作っていくのが大切なんだと、感心いたしました。

で、オダギリジョーさんといきなり対面するシーンの撮影があったわけです。

現場に入って、メイクをして、いきなり「ドライ」でオダギリジョーさんの前にたたされるわけですよ。これは恐怖です。

例えるならば、映画「グラディエーター」で、古代ローマの闘技場にほうりこまれたやせっぽちの平民が、重い扉が開かれ、だだっ広い戦いの場に転びながらつき出され、ふと顔をあげたら目の前にどでかいライオンがいた・・・ぐらいのびびり具合です。(注:グラディエーターにはそんなシーンありません)

もうね、頭は真っ白です。だって30cm前にオダギリジョーさんのどえらいカッコいい顔があるんですよ。「ボトラッテ!」言われたら失禁ですよ。

しかし、容赦なく監督さんが「ドライいきます。よーーい。スタあああト!」。次の瞬間、僕の口からは

 

「あうあうあうあうあうあうあ」

 

という音しか出てませんでした。アシカみたいに。

スタッフのみなさんも、オダギリジョーさんも、顔面に「ま じ で す か」という表情が現れ、それがさらに僕の緊張感をあおり、ますます「あうあうあう」とアシカ化していきました。

そんな僕の退化を止めるべく、監督さんが「・・・先日はどうも」と、僕のセリフをぼそり。それを聞いてまわりのスタッフもはっとして「・・・先日はどうも」。さらにそれに合わせて僕が「先日はどうも」。次に監督さんが「お買い求め、ありがとうございます」。それに合わせてスタッフさん。そして僕。こんな調子で、現場のみなさんのシュプレヒコールにあわせて、すべてのセリフを言ったのでした。

オダギリジョーさんもウィンブルドンで素人とペア組まされたテニスプレーヤーみたいな不安の表情をされてるし・・・・・みじめで泣きたくなりました。

「あかん!これは迷惑かけとる!」と思い、なんとかカメラリハ前の20分ほどの休憩で、自分の動きとセリフを整理、カメラリハの合間になんとか建て直しました。

普段、明和電機のステージで、世界各地でライブをやって来ましたが、緊張感をしたことなどほとんどありません。それは、その舞台にある機械も演出もすべて自分が作ったものだし、もしトラブルがあってン「アドリブ」で演出に変えることができるからです。

しかしドラマの現場では、「トラブル」も「アドリブ」もNGです。このことが僕にとって経験したことのない緊張感にさせます。

しかしその一方で、演技で動きを決めていく感覚が、ちょうどロボットにシーケンサーでプログラムしていくことや、音楽の打ち込みにも似ていて面白かったです。

とにかく現場の皆様に助けていただいてのドラマ出演でした。なんといっても贅沢だったのが、黒木華さん、オダギリジョーさん、滝藤賢一さん、最上もがさんらの生の演技が目の前にあり「本物のドラマがかぶりつきで見れてる!3Dより飛び出してる!」ということでした。

滝藤賢一さんとは、撮影の合間にゆかいな話もしていただき、撮影が現場でこころの柔軟体操もできて、たいへん助かりました。ありがとうございます!

重版出来!は、自分が出演したことを抜きにしても、クリエーターとして、マネージメントとはなにか、作品制作とはなにかを考えさせられるドラマで引きこまれます。毎回、テレビの前で正座して見てます。

いよいよ来週は最終回。みなさまも、ぜひごらんください!

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さて、6月10日から大阪グランフロントにて「明和電機ナンセンスマシーン展」が開催されます。(本業はこちら)。ことしの2月、上海の美術館McaMで開催された、明和電機としての過去最大級の展覧会の凱旋展になります。皆様、どうぞご来場ください!

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■展覧会名 : 「明和電機 ナンセンスマシーン展 in 大阪」

■会期:2016年6月10日(金)~6月26日(日)

11:00~19:00

※金曜日、土曜日は20:30まで開館。

※入館は閉館の30分前まで。

■会場:グランフロント大阪 ナレッジキャピタル EVENT Lab.

〒530-0011 大阪府大阪市北区大深町3-1グランフロント大阪北館 B1F
■チケット
前売り・・・一般・大学生1000円、中高生600円、小学生・・・300円

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上海 社長の致命的なミス

前回は、「社長のトラブルがまわりに伝搬していく」ことについて書きましたが、

今回はそんな社長が上海展で犯した、致命的なミスについてご説明いたしましょう。

 

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今回の上海展は、敷地面積が3000平米もあるため、新作を含む明和電機のすべての製品を運びました。当然、撤収作業もどえらいことになります。重たい木箱で85箱。それに3日間かけて分解した製品を、こつこつと詰めていきます。

ひとことで言うなら、「果てしない引越し」ですね。社長も工員さんも、黙々と行います。

「ああ、早くごはんの時間にならないかなあ・・」と願いながら、自分が作ったものの奴隷となって、ひたすら梱包していくわけです。

箱詰め作業が嫌いなわけではありません。むしろ大好き。コンビニでよく売ってる「100円ショップのアイテムで整理整頓」とかのムック本を見ても、「あまい!あますぎるわああ!」と床にたたきつけるぐらい、箱詰め整理が好きです。

でも、展覧会の梱包は度が過ぎてる・・・

とにかく三日間かけて、工員さんとなんとか箱詰めをし、荷物確認のチェックを終えたのが三日目の夜の九時。そこから大型コンテナのトラックとフォークリフトが到着し、中国人の屈強なアニキたちが、わらわらと降りてきました。

中国語をしゃべる、屈強な男たちの集団を見ると、なぜか「少林寺」を思い出します。その少林寺のアニキたちが

「◎×+=◎ーー!!!」

と、僕らにはまったくわからない合図の声とともに、木箱をがんがん詰め込みはじめました。

しかし、ただ詰め込めばいいというのではない。85箱を木箱を、うまく奥からつめていかないと、全部入らない。「巨大な3Dテトリス」をやってるようなものです。明和電機の工員さんも、うまく入るよう、「イーっ アールっ サンっ スー!」と、少林寺のアニキに交じって、中国語で声をかけながら、つめていきました。

そんな作業がはじまって3時間。ようやく夜中の12時を越えたあたりで、ギリギリすべての木箱がコンテナ車に詰め込まれました。少林寺のアニキたちも、工員さんも、おもわず歓声と拍手です。日中合作梱包大作の完成です。

そんな目頭が熱くなるようなフィナーレを、僕も「うんうん」とうなずきながら見てたわけです。そしたら、その少林寺のアニキの中のいかにも「塾長」みたいな魁な男が、つかつかと僕の方へよってきて、

「◎×+=◎ーー!」

とまったくわからない中国語で、僕にへんなパーツを手渡ししました。

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それが、この上図にあるようなものです。

文字が書いた白いプラスチックと、金属でできた二つの円錐型のAパーツとBパーツが、細いプラスチックでつながっている。どう見ても、その細いプラスチックを切断して合体させるようにできている。

「なんすか・・・これは?」

手のひらの中の、なぞのパーツを見ながら、悩みました。少林寺からのプレゼントだろうか?いや、それにしては未来的すぎる。少林寺からだったら梵字とか書いてるだろう。でもこれは数字だ。なんだこれは・・・・・ううううん・・・・。

悩んだあげく、僕がくだした結論は、

「前の展覧会で、誰かが忘れていったもの」

でした。それを塾長が「これ、おまえのだろう?」と持ってきたにちがいないと。であるならば、僕らの展示では使ってないものなので、これは ”ゴミ” にちがいない。ゴミと決まれば、心の中に、むらむらと、このパーツを合体させてみたい!と欲望がわきました。だって、それが「合体させてみてください!」っていう形をしてるんだもの。しくみ大好きエンジニアなら、だれだってAパーツとBパーツをつなげてみたくなりますよ。

そこで、なんの迷いもなく、AパーツとBパーツをつなげている細いプラスチックをポキッと追って、カチリと二つのパーツを合体させました。みごとにぴったりはまり、快感!!!いえーい!!

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ばっちり組みあうパーツだな、はめたらぜんぜん抜けないなああ・・としげしげと見てたら、ふと、周りが静かになってるのに気がつきました。えっ?と思い、まわりを見渡すと、少林寺のアニキたち全員(12名ほど)が、無言でぼくを見てる。その顔はあきらかに「おまえは・・・なんこてとを・・・してくれたんだ」という表情で、見てる。そしてしばしの沈黙のあと、

「◎×+=◎ーー!!!」

「◎×+=◎ーー!!!」

「◎×+=◎ーー!!!」

「◎×+=◎ーー!!!」

「◎×+=◎ーー!!!」

と、その場にいた少林寺のアニキたちが大声で騒ぎ始めた。どこかにいきなり電話をかけてるアニキもいる。頭をかかえて座り込んでいるアニキもいる。さっきの塾長も、誰かとケンカをはじめている。

「なんだ?なにがおこんったんだ?」とおたおたしていると、美術館のスタッフが青ざめた表情で寄ってきて、こう教えてくださいました。

「社長さん。それは、中国政府が発行した、カギです。すべての荷物をコンテナに積み込んだあと、その扉にロックをかけるための、この世に一本しかない、大切な”杭”なのです。」

まじかかああああああ!わしはその大事な”杭”を、から打ちしてしもたんかあああああ!!!

まわりの大騒ぎでの中に茫然と立ち尽くしていると、その美術館スタッフの方が、ため息をつきながら言いました。

「社長さん。ここにあなたがいても、何も前には進みません。とりあえず、今夜やホテルにおもどりください。これから、鍵の再発行ができるかどうか、政府にかけあいます。ただ、これだけは覚えておいてください。鍵が再発行できないと、明和電機の全製品は、中国から出荷できないということを・・・。」

(つづく)

 

「明和電機事業報告ショー 2016」

◎日時:2016年4月22日(金)  開場18:30/ 開演19:00

◎場所:スクエア荏原ひらつかホール (荏原平塚総合区民会館)
(〒142-0063品川区荏原4-5-28)
※東急目黒線 武蔵小山 徒歩10分 /東急池上線 戸越銀座 徒歩10分

◎入場料金(全席指定):前売¥2,500 / 当日¥3,000
 ☆チケット一般発売中☆

◎チケット取り扱い
チケットよしもと

【インターネット予約】
チケットよしもと http://yoshimoto.funity.jp/

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チケットよしもと予約問い合わせダイヤル
TEL:0570-550-100

自動音声でのご予約にはYコードの入力が必要です。

Yコード:103744

 

■明和電機ジャーナル 11号

明和電機の上海での展覧会、「明和電機 超常識機械(ナンセンスマシーン)展を

知りたい方はこちら!展覧会のすべてを収めた「明和電機ジャーナル11号」

 

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呪いの伝染

僕は、海外に旅行にいくと、かならずトラブルにあいます。僕の中で「トラベル」と「トラブル」はまったくおなじ意味です。

明和電機は上海で大型の展覧会を行っていたんですが、その期間中もさまざなトラブルがありました。

まず、設営で上海へ向かうとき、羽田空港で財布をすられました。空港のキャッシュディスペンサーでお金を引き出すところから、目をつけられてたようです。いざ、飛行機に乗ろうというところで、財布がないことに気がつきました。

「ゼロからのスタート」。

無一文でいきなり人生ゲームが始まってしもた気分でしたね。おまけに、上海の空港についたとたん、スマホを地面に落として破壊。中国という異国で、「お金」と「情報」を失った不安たるや・・・目隠しをされてライオンのオリに落とされたコアラの気分でした。

さらには上海は、40年ぶりの寒波で、マイナス4度。雪降ってるんですよ。雪が。「金と情報」を失ったコアラには、これは骨身にしみる寒さでしたね。

さらには、ごはん食べてたら、奥歯が「ガリ!」っていきなり抜けました。「金と情報と奥歯」を失ったコアラは、なにを食べればいいのでしょう?

さらには、日本へ立つ最終日、ホテルに戻ったら、スズメが一羽、スーツケースの横に死んでました。・・・あんた、どっから入ったん?「金と情報と奥歯」を失ったコアラの主食は、スズメってことですか?

そんな大混乱の設営作業を終えて、日本にいったん帰国しました。

で、先週、今度は展覧会の片付けのため、再び上海へいったわけです。「お金」と「情報」、そして歯医者で治療した「奥歯」を携えて。

ところがですね、まったくトラブルがない。あまりにトラブルがないので、不安になるくらいトラブルがない。「やった!これは僕が持っていた“呪い”が落ちたんだ!」と大喜びしてたんです。

そしたら、いつもは沈着冷静な新人工員のHくんがいきなり展覧会場で「ケータイがない!ケータイがない!」と騒ぎ始めました。鞄の中をコアラみたいにほじくっている。結局は、ケータイを会場の別な場所に置いてたことがわかって、一見落着。「いやあ、工員H、びっくりさせるなよー、あっはははー」とみんなで笑いました。

しかしですね、その日、上海の繁華街にみんなで観光に出かけたんですが、そこでもまた、新人工員のHくんが、こんどは「財布がない!財布がない!」と騒ぎ始めた。自分のコートの中のポケットをコアラみたいにほじくってる。

結局、財布は、ホテルに置いてきたことが判明して一件落着だったんです。でも、いつもは冷静で、人からもらった食べものには毒消しをふりかけて食べる新人工員のHくんが、一日のうちに、そのような異常な行動を起こすのは、どーもおかしい。

まあ、一度ならうっかりさんですが、二回も連続してあるとなると、これはもう

 

「呪い」

 

です。

さらには「呪い」は、これでは終わりません。帰国のために空港について、いざ搭乗口にならんで乗ろうとした瞬間、今度はベテラン工員のNくんが「財布がない!財布がない!」と騒ぎ始めたんですね。

「こ、こ、これは・・・・呪いの伝染や!」

社長の不幸が、どんどん広がってる。もう、頭の中がくらくらしましたね。まるでゾンビ映画のように、この空港にいる人たち全員がそのうち「財布がない~ 財布がない~」と、天に腕を伸ばしてながら、叫びだすのではないか?とさえ思いました。

すぐにベテラン工員のNくん、各方面に電話で確認したところ、展覧会場に忘れてきたことが判明し、なんとか一件落着だったんですが・・・もう、いろいろ自分が怖くなる上海の旅でした。

(そんな社長ですが、全くノートラブルだったかというと・・実はやってはいけない大ミスを犯してしまいました。それについては、次回にて!)

 

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「明和電機事業報告ショー 2016」

◎日時:2016年4月22日(金)  開場18:30/ 開演19:00

◎場所:スクエア荏原ひらつかホール (荏原平塚総合区民会館)
(〒142-0063品川区荏原4-5-28)
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■明和電機ジャーナル 11号

明和電機の上海での展覧会、「明和電機 超常識機械(ナンセンスマシーン)展を

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社長、ステージから落下

先週の土曜日は、大阪にて「こたつ会議」というのに出席しました。

こたつに入って「おもしろい」についてトークする、という内容だったんですが、その参加者が「明和電機、中野信子さん、ピーターフランクルさん、飛鷹全法さん」という4人だったですね。

この4人の肩書だけ書くと「電気屋、脳科学者、数学者(&大道芸)、お坊さん」です。

なんすか、このメンツ。

ハリウッド映画あたりだと、地球に隕石がぶつかって、へんなウィルスが広がって、みんなゾンビになった街に、この4人が取り残されて、いかに知恵と勇気で脱出するか?

みたいな、メンツですよ。

僕はいちおうトークショーの座長だったので、まとめ役(=戦隊モノのレッド)だったんですが、どーみても全員、その分野のレッドだったので、こりゃ無理だと開き直って、のっけからビールを頼んで、飲みながら話をしました。

さすがに、みなさん、道を究めた方なので、トークは大変面白かったのです。僕は芸術とエンジニアという創造活動をやってますので、「いかに面白いヒラメキが頭の中にうかぶのか」という点に興味があり、、強引ではありますが、そちらを筋をもどしつつ進行いたしました。

数式という絶対的なツールを使い、紙とペンによる徹底的な思考で真理を見つける数学者、一方、悟りという自己探求から生まれた教祖の境地に修行によって近づこうとする僧侶、そしてそれらを脳内活動としてモデル化し、再現・実証する脳科学者。そしてそれにチャチャをいれる電気屋。あーおもしろい。

しかし。50分のトークが終わり、頼んだビールも飲みほして退席するところで、事件はおきました。

「社長、ステージより落下」。

酔ってないつもりが、酔ってたんでしょうね。ステージの外にも「床がある」となぜか思い込み、おもいっきりふみはずして、ドスンと落ちました。悲鳴を上げる最前席の女性観客、顔面蒼白でかけよる会場スタッフ、インカム越し「救急車をよべ!」と絶叫する舞台監督(これはウソ)。

激痛の膝をさわりながら、同時に僕の脳裏に浮かんだことば、

「お い し い」

でした。「ハプニングごち!」と思い、その状況をキープするために、立ち上がらず、四つん這いになって楽屋に退出しました。

「しめしめ、いまごろみんな”#社長落下”とかハッシュタグたてて盛り上がってるにちがいない」と思い、自分のスマートフォンをポケットから取り出したところで・・・・驚愕しました。

「へ、へ、への字に曲がっとる!」

まるで西部劇で胸にいれた1ペニーコインが、宿敵からの心臓への弾丸を受け止めたかのように、ポケットに入れていたスマホは、落下の全体重の衝撃を受けとめていたのでした。画面はザクザクに割れ、充電池も破裂寸前に折れていました。

フリックをした指先が大根おろし状態で血だらけになりそうなスマホを見て、ふと本日のトークショーで言ってなかった重要なことを思い出しました。それは、「現実は理想どおりにいかない。故障したり、壊れたりする。だから面白い」。ということです。

ちかごろは、画像処理や情報操作で、いくらでもきれいなプレゼンができるようになりました。若い女子の自撮り技術から、キックスターターのプレゼン動画まで、「うまい!はったりうまい!」と、思わずうなる技術をみかけます。

それは面白いけれど、でも、それを工学や工業生産でやられると、タイタニックの悲劇のように人が死ぬわけです。ハリウッド映画なら問題ないけれど。逆にいえば、そういう故障や事故がある分野だから、知恵をしぼり、設計を考え、妥協のないモノつくりをします。そこが面白い。

この「物質の不確定さに、どえらい左右される」という世界は、数学者、脳科学者、宗教家の世界観には、ちょっと登場しないことかもなー、とあとで思いました。

 

 

 

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「明和電機事業報告ショー 2016」

◎日時:2016年4月22日(金)  開場18:30/ 開演19:00

◎場所:スクエア荏原ひらつかホール (荏原平塚総合区民会館)
(〒142-0063品川区荏原4-5-28)
※東急目黒線 武蔵小山 徒歩10分 /東急池上線 戸越銀座 徒歩10分

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スマホの電池

スマホの電池がなくなり、途方にくれることがよくある。すごくある。いろいろ対策しているにもかかわらず、である。

まずやった対策は、バッテリーの容量を増やすこと。初代ギャラクシーノートという、iPhoneユーザーが見るとかならず「でか」と言われるスマホを使っているのだが、その内臓バッテリーを2倍にする「巨大電池」をアマゾンで見つけたので組み込んだ。

おかげでスマホの厚みも2倍。なんだかプラモデルの戦車を耳に当ててるぐらいのサイズになった。iPhoneユーザーには「でかでか」と言われるが、これだとまる1日スマホを使っても電池が無くならない。

もうひとつの対策は充電用のUSBケーブルを家のあちこちに仕込んだ。100円ショップに巻き取り式のUSBケーブルが売られてたので、10個ほど買い込み、寝室、台所、勉強机、ノートPCと、あらゆる場所に充電スポットを作った。

これだけやってるのに、電池が無くなるのである。なぜか?

原因はふたつある。ひとつは「充電ケーブルに差すのを忘れる」もうひとつは「電池がなくなりそうでも、大丈夫だいじょうぶとタカをくくる」。

これは致命的だ。砂漠にオアシスがあっても、そこに行こうとしないのだから。

これはたぶんスマホへの「いじめ」だと思う。エンジニアはしばしば機械をいじめる。耐久性を知りたいからだ。壊れたらなおす。そしてそこが強くなる。これだ。

なので、子ライオンを谷に突き落とす父性のように、無意識に僕はスマホをいじめてる。まだいけるやろ、と。

このマシンに対する、まだいけるやろ、で、僕は何度これまで車がガス欠になり、JAFのお世話になったことか。

根っこがこれだとしかたがない。スマホの充電マークがフルになってると、なに余裕かましとんねん、と目を細めてしまうこの性分をどうにかしないと、いつまでたっても、電池切れで困り続けるだろう。

白いシャツ

近くに高層ビルが二本、ぼんぼんと建ってから、ベランダに強風が吹くようになった。

洗濯物を干してたら、大好きだった大切な白いシャツがいつのまにか風で飛ばされて行方不明になっていた。

最初は気づかず、アトリエにおいてきたのかなと思った。でも冷静に考えて、そんなローテーションはない。認めなくてはならず、消沈。

と、思ってたら10日ほどたって、近くの道路脇で、発見された。汚れまくりで。

「泥まみれになって発見」と書きたいところだが、様子がちがってた。場所は高速道路の高架下の交通量の多い道。たくさんのタイヤの磨耗と排気ガスとアスファルトの削りカスがたまった場所。それらが混じると「黒」になる。

白いシャツは黒く汚れていた。

とにかくまずは見つかったことがうれしかった。ひどい汚れなので落ちるか心配だったが、入浴ついでにお風呂場でゴシゴシ洗うことにした。

せっけんを塗って、ひどくこびりついた場所から手揉み洗い。襟や袖口など、末端ほど黒い。一度洗ってすすいだら、つけていた洗面器の水は真っ黒。また洗ってすすぎを五回ほどくりかえしたら、無事にもとの白いシャツに戻り、安心した。

かたくしぼってハンガーにかけて干しなおす。湿ったシャツは五月の空気を吸って冷たかった。

よかったよかった。

おかえりなさい。

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ジューサーミキサー

朝は野菜ジュースをミキサーで作って飲む。小松菜とリンゴとトマトが入ったジュース。

素材はそれぞれ硬さがちがう。いきなり一番かたい林檎を入れると、ミキサーの刃が食い込んで動かなくなる。だから重ねる順番は、下から、「小松菜、トマト、リンゴ」の順。

少しの水を入れてスイッチを押すと、まず小松菜が粉々に砕けて水とまざり、緑色の液体層が生まれる。しかしそこから先にすんなり進むことはない。ただただ対流が起きるばかりで、トマトとリンゴの層まで砕けない。

そんなときはいったんミキサーのスイッチを切る。そして一瞬だけ入れる。すると、モーターの起動時の振動とトルクで、ほんのすこし全体がくずれる。これを「フラッシュ」というそうだが、そのフラッシュを間をおいてぐん、ぐん、と何度か繰り返す。そして最期にスイッチを入れっぱなしにすると、やがて頑丈だったトマトとリンゴの足場は崩れ、いっきにミックスが始まる。

これを見るのが本当に好きだ。なんだか快感だ。

おそらく大きくたとえると、これは「頭の中でアイデアがひらめく瞬間」に似ているのかもしれない。経験や勉強で、あたまのなかには小松菜やトマトやリンゴが詰め込まれる。でもそのままでは新しいものは生まれない。だからそこから熟考をはじめる。ああでもないこうでもないと、ミックスのスイッチを入れる。

しかし、ひたすら考えたからといって、いいアイデアが浮かぶとはかぎらない。考え続けるとか、エネルギーを使い続けるということが、ちょうど小松菜の液体層が安定するように、逆に対流のある「定常状態」を作ってしまい、そこから前に進めなくなる。自分では一生懸命がんばってるのに。

そんなときにスイッチを切る。これは「休息」だ。休息を入れると、別な視点からアイデア作業を眺めることができる。ふたたび起動するための活力もたまる。そしてふたたびスイッチを入れると、みごとに素材がまざりはじめ、ミックスジュースができあがる。スパークの瞬間だ。

朝は時間がなくて忙しいが、その快感が見たくて、ついついジューサーミキサーにちょっかいかけながら、ぼんやり見てしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明和電機 マネジメントスタッフ 募集!

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明和電機の活動をマネジメントするスタッフを募集します。
今年20周年を向かえ、さらなる製品開発と
国内外へのプロモーション活動を行う明和電機。
働いてみたい方、ぜひご連絡ください。

 

【マネジメントスタッフ】
■募集人員 1名
■募集形態 業務委託
■条件 男女問わず(日常会話程度の英語ができれば尚良し)
■勤務地 品川区
■勤務時間 10:00~18:00
■業務内容
デスク業務
明和電機の広報、プロモーション、マネジメントに関する作業
Word、Excel、Illustrator、Photoshop等のソフトウェアを使った作業
簡単なウェブ管理作業
明和電機グッズの在庫管理
■給与条件は、能力に応じてご相談させてください。
■希望される方は、5月9日(木)までに履歴書を送付してください。
送付先 郵送の場合 〒142-0063
東京都品川区荏原3-7-14 アルス武蔵小山1F  明和電機
メールの場合 mail@maywadenki.com
■くわしいお問い合わせは  mail@maywadenki.comまで

 

 

 

 

 

 

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トラが怖ええ! 映画「ライフ・オブ・パイ」の感想

 

(この文章には映画のネタバレがあります!ごちゅうい。)

ライフ・オブ・パイを見た。・・・トラが怖い!めっちゃ怖い!普段なら生物界の頂点にいるはずの人間が、この映画ではナンバー2。トップはトラ!

圧倒戸的に強い生命に、人間がやられまくる、という映画で思い出すのは「プレデター」だろう。あの映画では人間を狩るために地球にやってきためっちゃ強い宇宙人から、シュワルツネッガーがひたすら逃げまくっていた。しかし強いといっても宇宙”人”である。よその星の人間である。だから知能がある。それゆれ、「あっちむいて、ホイ!」の「ホイ!」の部分にひっかかる。そのおかげでシュワちゃんは勝つ。

しかし相手がトラの場合、これができない「あっちむい・・・」ぐらいで、頭からバク!と容赦な食われる。しかもシチュエーションが、太平洋に浮かぶ、6畳ほどのボートの上。ジャングルをにげまくっていたプレデターとはわけが違う。逃げる場所がない。想像してみよう、「あっちむいてホイができない猛獣との、6畳間の同棲生活」。これはつらい。

とはいえ、主人公のパイ君は、人間としての知恵を使って漂流生活をこなし、あと一歩でトラを退治するところまで行く。絶交のチャンス到来!しかしである。彼は「あ。やっぱりトラを退治するの、やめよう。一緒に暮らしていこう。」と決意するのである。

これはどういうことかというと、太平洋の真っただ中で、自分が生きるための食糧(=魚)を確保しなければならない、に加えて、トラが自分を襲わないように、トラの魚も確保しなければならない、ということである。自分が生きていくだけでも大変なのに、そのうえトラまで・・・おまえはだめんずに貢ぐ女か!とつっこんでしまった。

しかしまあ、人間、なにかをかかえて生きている。生き続ければ、かかえるものも増えてくる。病気や死など、なんともしがたい苦しみも出てくる。人生は不可解であり、それに答えを出そうとすれば、「神」のような超越者からの視点を持たないと無理だろう。映画の主人公も、はじめは、さまざな宗教にのめり込み、答えを探そうとしていた。

ただ、宗教のような、人間の長い営みで生まれた不可解の納得の仕方ではなく、「自分=不可解」ということに真っ向からむかうと、それは芸術のようなものになり、自己探求の七転八倒がはじまる。そういえば映画の中で主人公がはじめて魚をいけどって撲殺するシーンがあるが、僕自身も20代のときに人生とは何だ?と悩んで魚を撲殺する製品を作ったことがあり、共感した。この映画では、そんな「自分の中の不可解との共存」がラストシーンで強烈に登場し、椅子からずり落ちた。ハリポタ的な楽しみを求めて見に来た家族連れなど、凍りついたのではないか?

この映画は、トラのCG描写がとてつもなく完璧ですばらしいのだが、それとはちがう、もう一軸の面白さは「ごはん」 のシーンである。始終誰かが何かを食べている。トラと人間と家畜と草という食物連鎖のような「ごはん」もあれば、宗教や文化が決めている「ごはん」も登場する。「ごはん」という生命の行為からも、いろいろ考えさせられる映画だった。

その影響だろうか、この映画を観終わったあと、僕は「一週間のベジタリアン生活」を実行することになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チーズケーキと外国紙幣 <初夢>

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僕の2013年の初夢です。5本立て。これはどういう意味があるんだろう・・・

初夢 1

二人の女性からプレゼントをもらう。開けて見るとひとつは白いチーズケーキ。運動場の真ん中で食べる。もうひとつを開けると、ビニールパックにぴっちり詰まった、知らない国の紙幣と切手。こちら受け取れない、と思い、それをくれた女性を図書館のような建物に呼び出す。「プレゼントでお金は受け取れないんです。いったいいくら入ってるんですか?」と言うと、「四万円ほどです。ダメなんですか?母もそれがいい、と言ったですが」と女性が怒り始める。これは困ったと思い「僕はモノを作って、売って、生活しています。だからいきなりお金をもらうのはダメなのです。」と説明。不服そうな女性。「じゃあ、わかりました。何か作品を作ってお渡しします」。そう言いながら僕は壁の時計を見る。これから大量のニラ饅頭を作る仕事が待っているからだ。しかし納得できない女性は、最後に「お茶を濁された」と言って去って行った。

 

初夢 2

道を歩いていると、鉄の溶接で作ったワイルドな額の真ん中に、スプレーでざっくりと星が描かれたアートが飾られた工場が。さらに歩いていくと、工場にはいろんな工作機械と一緒にさまざまな溶接アート。どうやら趣味で工場の職人が作ったものらしい。どんどん歩いていくと視界が開け、セスナに抽象画をペイントしていた。

初夢 3

海を横断する、巨大なつり橋の真ん中にいる。そこからラジコン飛行機を飛ばそうとすると、アーティストの八谷君に、「法律でここから飛ばしたらだめなんだよ」とたしなめられる。

初夢 4

明和電機のライブのリハーサルを高校の校舎で行うことに。スタッフが足りないので、知り合いの有名な劇団からひとり助っ人を頼む。当日やってきたのは、僕も見たことがある茶髪の若い役者さん。彼は教室に入るなり、「ここは高校なんですね」と目を輝かせる。うざいなあと思いながら、楽器を配置するために机を後ろに下げる作業をお願いする。今回はドラムの配置が上手(かみて)で、中央じゃないんだ、と思った。

初夢 5

蛍光灯が消えていて暗い部屋に、アートのコンペの審査員に呼ばれる。メガネをかけた固そうな運営委員の方が、途中から審査の話ではなく、そもそもこのコンペの運営は正しいのか?という議論をはじめる。それは審査員にする話ではないでしょう、と審査員一同、怪訝そうな顔をする。