12月32日?ありえないカレンダーと”人間の過ち”について。

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「12月31日」という日時は存在します。しかし「12月32日」はおかしい。おかしいのだけれど、Googleで検索すると、667000件もヒットするんですね。おそらく多くの人が「打ち間違い」をしているからでしょう。あとは自動カレンダーが間違って記述したりとか。

へー、おもしろいなーと思い、もっとヒット数が少ないであろう「13月32日」を打ち込んで検索してみた。すると、なんと362000件もヒットする。えー!まじで!それかひたすらありえない「××月××日」を入力して検索しまくり。めざすはヒット数がゼロのありえない日時。

「63月33日・・・一件ひっかかった!おしい!ダメだああ!」
「63月34日・・・また一件か!くっそう!」

やってて、なんだか南極点を目指す、アムンセンの気分になってきました。スコットに先を越されるな!・・・と。そしてやっと見つけました。「63月36日、Googleヒット数ゼロ!」。

これが”おいしい”のは、「みつけた!63月36日」とツイッターでつぶやくと、それが世界で初めてのウェブでの発言だから、そのとたん「63月36日」と検索すると、自分の発言だけがヒットすることですね。だから、つぶやきましたよ、「63月36日は、土佐信道の日である。」と。

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検索すると、他にもこの「ヒット数がゼロのありえない日時」があることがわかってきました。それがですね、けっこう出現する頻度にむらがある。それがなんだか素数の出現のムラのようで面白くなってきた。もちろん、ウェブという記述される世界に人間、または人間が作ったプログラムによる「打ち間違い」なので、素数のような自然界の不可思議ではなく、おもいっきいり人為的なものなのだけど、それだからこそ、なんだか「人間の過ちの法則性」が記録されているようで面白くなってきた。

そこで、ツイッターで、

”だれか「00月00日」から「99月99日」までの、Googleのヒット件数の分布をグラフ化するプログラム、書いてくれないかな・・・・。見たい!なんか素数分布みたいなロマンを感じる。(人間の打ち間違いにおける)。”

とつぶやいたところ、なんと実現してくれた方がいたんですね。ありがたい!
 さんが、全部ではありませんが、00月00日から6月99日までのヒット数を検索してくれました。>>こちら!!

更にそれをですね、    さんがわかりやすくグラフにしてくれました。ありがとう!それがこちら。

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うーん。不思議な図ですね。
なんで2月52日だけ、なんで一万件以上ヒットしてるんだろう・・・
なんで6月40日から48日にかけて、連続して出現してるんだろう・・・

だんだんリーマン予想にはまる数学者のような気分になってきた。やばい!このままだとリーマン予想の伝説のように、僕も気が狂って、謎の死をとげてしまうかもしれない!

んなわけはないですが、ちょっと興味深いですね。

だれか学生さん、卒論のテーマでどうですか?「ウェブにおける”ありえない日時”のヒット数から考察する、人間の過ちの法則性について」。

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本で作った楽器「本琴」のできるまで

本で楽器を作りました。本で作った木琴みたいなものだから「本琴」です。発想の出発点は古本を見たとき、「古本ってこんなに大きい素材なのに、ブックオフで100円か・・・」と思ったのがきっかけでした。本はもともと木材からできてます。100円で買える大きな古本と同じ重さの木材を買おうとすると、けっこうお金がいる。だったら、この古本を工作に使えたら、けっこうコストパフォーマンスがいいぞ!と思ったんですね。

 

 

 

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そんなことを思ってたとき、科学未来館での新楽器の展示のお話がきました。そこでまたもやピーン!とヒラめいた。「木琴という楽器は木材からできている。だったら本も加工したら木琴みたいに音がでるんじゃない?」。

 

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ちょうど明和電機には「ノッカー(Knocker)」という電気でノックをするデバイスと、「ミディタップ(MIDI-TAP)」というMIDI信号で100Vをコントロールしてノッカーを動かすデバイスを開発して持っていました。これと本を組み合わせれば、自動で本を叩く楽器ができる!

 

そこでブックオフで文庫本の古本を買ってきて、ポンと叩いてました。ところが!全然いい音が出ないんですね。やっぱり木材と違って密度がちがうのでしょう。「ホフ!」みたいな鈍い音しかしない。

 

 

 

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「こりゃあ本をがちがちに固めなきゃだめだろうな・・・」と思い、洗濯のりを買ってきて固めることにしました。タッパーの中の水に洗濯のりを溶かして本を沈めました。1日漬けとけばノリが染み込むだろう。そんでもって乾かせば、カチカチの本ができるだろう!と思ったんです。

 

が。

 

一日たって見てみると、全然染み込んでない。こりゃだめだと、3日置いといたんですが、それでもだめ。結局2週間漬けてみましたが、まわりが染み込むけど、中心はぜんぜんだめ。

 

「うーん、ノリは分子量が大きいから無理か。だったら、砂糖はどうだろう。よく本にこぼしたジュースがパリパリになってることあるじゃん!」

 

 

 

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そこで砂糖水につけてみました。「煮た方がさらに染み込むにちがいない」と思い、本を砂糖水でぐつぐつ煮てみました。・・・なんの料理だ?これは? 期待どおりに、砂糖は本にしっかり染み込んでくれました。あとは乾かすだけ・・・と一日干しておきました。

   

が。

   

一日たっても、本はベトベト。そっか、すぐには乾かんかもな、と思い三日ほっといたんですが、やっぱりベトベト。おまけに一部乾いたところを叩いてみると、ぱきーん!とヒビが入る。よおく考えたらそりゃそうです。角砂糖の大きなやつをバチで叩けば割れるに決まってる。つまり木琴のような楽器にはなれない!

ぎゃー!とここでアイデアが行き詰った。どうやったら、本を加工して木琴のようないい音が出るんだろう・・・困った・・・〆切はせまってるし。意気消沈していたときに、ふと目についたオライリー社の本を叩いて見た。すると!

 

「ポポポポーン!」

 

いい音がするではないか!ごめん、ポポポポーンは言い過ぎだった。調子に乗りすぎた。

「ポン!」です。ものすごいいい音で「ポン!」といい音がするではないか! 

 

 

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後で調べてみてわかったんですが、日本の本の紙の質は重めでしっとりしてる。これだと叩いても音が鳴らない。ところがアメリカのペーパーバックのような軽い紙の本は、たたくととてもいい音が出るんですね。最初に日本の文庫本を叩いてしまったから、音を出すのに苦労してたんです。

やった!と思い、洋書の古本を買いに白金台のブックオフへ。みなさん知ってますか?白金台のブックオフ。カフェスペースがあり、洋書がずらりとならび、めっちゃおしゃれなんですよねー。あのブックオフ独特のオタク臭のすっぱい匂いがしない、「奇跡の古本屋」なんですわ、白金台ブックオフ。そんで洋書の古本もたっぷりある。

いろいろ本をたたいて調べていたら、僕の大好きなオライリー社のシリーズが、大きさ、厚みのバリエーションがあって、とてもいい。表紙のデザインもイカス!これはもうオライリーで決まりでしょう!とポンポンたたきまくっていたら、

 

 

 

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「お客様、売り物なのでやめてください」

 

と、美人な店員さん(=さすが白金台)に怒られました。・・・・申し訳ありません!がっつり購入させていただきます!ということで15冊買ってアトリエにもどりました。

アトリエで本を固定するアルミ部品を作って本を固定し、ノッカーを取り付け、MIDIで音楽を打ち込み、いよいよスイッチオーン!すると!

 

「ポポポポーン!」

 

・・・すいませんまた同じ表現をしてしまいました。現実の音は、冒頭のYOUTUBE動画のような感じ。いい音なんですよ~これが。びっくりです。

 

暇な人はぜひお試しください。自動演奏じゃなくても、木琴のバチで叩いても面白いと思います。そのうち「世界本琴協会」とかできて、「モントレー本琴フェスティバル」とか開催されないかな?

現物は6月1日より、日本科学未来館に展示されます。見に来てね!   

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明和電機の香港ライブ(=海外営業)、大成功!!

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4月26日、香港のSTAR HALLで、明和電機のライブコンサートをやってきました。単独公演では過去最大、2000人のお客様をお迎えしてのコンサートでした。まずはともあれ、その盛り上がりを、お客様が撮影&YOUTUBEにアップした動画をごらんください。(いやあ、ほんと便利になったなあ。)

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こんな感じです。とにかく会場がでかいので、「製品が見えなければ面白くない」明和電機なのに大丈夫かな?と思いましたが、ステージの両脇にドーンと巨大なLEDビジョンが。本番中もみごとに製品のアップを映してくれて大丈夫でした。

香港でのライブは4年ぶり。前回も盛り上がりましたが、今回もさらにヒートアップ。オタマトーン人気も追い風になって、しょっぱなから会場大爆笑。「明和電機」と書いた大きな垂れ幕まで持ってる人たちまでいて、矢沢栄吉?とか思いました。

一番もりあがったのは、動画でもごらんいただいたとおり、ご当地ソングを広東語で歌った時。この曲は実は日本の曲のカバーで、原曲はアニメソングの「背中ごしにセンチメンタル」。僕はまったくしりませんでしたが、香港ではカバーされて大ヒットソングなんですね。たぶん「淋しい熱帯魚」みたいな感じでしょうか。いい曲だったなあ・・・・

開演直前に会場のブレーカーが落ちるなど、トラブルはありましたが、なんとか本番は製品も壊れず、大成功でした。現地スタッフのみなさん、工員のみなさん、お疲れさまでした!そしてお客様のみなさま、ご来場ありがとうございました!

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さてさて。時間を巻き戻して。

香港へ出発するために成田空港に行ったんですが、あまりに人がいなくてビックリでした。うわさでは海外から入国する方が減ってるとは聞いていいましたが、ここまでとは。これまで何度も成田空港に行きましたが、こんな「小松空港」みたいな静かなのは初めて。

ちょっと心配になりましたね。やっぱり。「日本商店」は大丈夫なの?と。空港という玄関の客の入りで大丈夫なのか?と。

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なので、香港の会場にたくさんの人が来てくれたことがとてもうれしかったです。明和電機の海外公演はいわば出稼ぎのようなもの。ちょっと今は日本ブランドが低迷中なので、日本にも超くだらなくて面白い輩がありますよ!とプレゼンできてよかったのです。

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さて、この明和電機香港ライブと同じ時期に、香港では二つの場所で、明和電機の展示会が開催されていました。ひとつは、今、香港で元気のある新しいショッピングスポット「K11」のギャラリーでおこなれていた、「明和電機 玩具展」。オタマトーンを中心に明和電機トイと映像展示が行われました。

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もうひとつが、今回の主催でもあった IO Gallery でおこなわれた、「明和電機 期間限定ショップ」。明和電機のグッズや書籍などが販売されて、ジャンボオタマトーンや映像の展示が行われていました。

とにかく4月の香港は、明和電機のイベントが満載でした。まだまだいくぞお~!

次は6月。スイスとフランスに出稼ぎだ!

 

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アトリエすっからかん!

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明和電機は来週の火曜日、香港でけっこう大きなライブ(3000人のホール!)をやります。そして6月にはフランスで過去最大規模の海外での展覧会をやります。そのための荷物の発送を昨日無事に終えました。

つまり、アトリエには現在、明和電機製品はまったくない、すっからかんの状態です。明和電機はオリジナルの製品は販売せず、それを使ってライブやコンサートを行ったり、そのアイデアをもとにオモチャを作るという「アートの2次利用」で商売をしています。つまり、僕は過去17年間に作った膨大な製品(=作品)たちを全部持っているという、かわったアーティストなんですね。

これが実はたいへんで、ほとんどが機械アートなもんだから、当然壊れる。それをメンテナンスしなければならないから、年々製品が増えるほど作業量も増える。まあ、自業自得なんですけど、ひーひーです。

で、そんな手間がかかる製品たちが、今回はぜーんぶ海外に行ってしまった。これがなんだか新鮮なんです。まるで、17年前の駆け出しのころの自分に戻ったよう。あのときは、世の中に自信を持って見せれる作品を、何一つ持っていなかった。芸術家になりたいという夢はあったけど、確信も自信もなかった。なさすぎて、その危うさにすら気付かなかった。

なんだか、そのときの甘酸っぱい気持ちを思い出してます。すっからかんのアトリエで。

もし、海外にむけて出発したすべての製品が、自己で海中に沈んだらどうなるんだろう・・・と考えたりもします。自分の過去の思い出が一気になくなる。キャリアもなくなる。これはたいへんなことだけど、それはそれでしゃーないかな?とも思える。幸い、明和電機の製品はすべて図面が残っているので、再生が可能。それが絵画とちがうとこで、そんな安心もあるからかも。

これからフランス展が終了して船で作品が戻ってくるまでの6カ月間、このまっさらなアトリエで、新しい製品たちを作り上げることを想像すると、わくわくします。臭いセリフだけど、まさに「白い画用紙」に向かう気持ちです。

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明和電機の「メカ花見」 今年も盛況!

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15日の金曜日、明和電機のアトリエで恒例の「メカ花見」を行いました。どこがメカかといいますと、明和電機が開発した花形木琴マリンカを見ながらお酒を飲むので、メカ花見なんですね。

今年も100名ほどのみなさんが、アトリエにご来場いただきました。震災後で始めた会う人も多く、ああ、皆さん元気でよかった!と思いました。

100名というと結構な人数です。この人数が入れるようにするため、二日がかりでアトリエを模様替えします。工場スペースの機械を動かし、特設ステージを作り、事務所、社長部屋も片づけて、とにかく人がたくさん入れるようにします。

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また、100名分の料理を仕込むため、二日がかりで料理を作ります。今年は炭火を炊いてバーベキュー、焼き鳥、じゃがバター、ししゃもなどの焼きモノ系と、おでん、ピエンロー鍋などのあったか汁物、お寿司、揚げもの、そしてへしこ&トマトのパン、各種サラダなどを作りました。

ステージでは、毎年明和電機のゆるーいライブを中心に、知り合いの方が演奏をします。今年はDr.USUIさんの新ユニット「OTOCOMPO」や、なぜか矢沢栄吉さんのような方と浜崎あゆみさんのような方、新楽器UDARの宇田くん脱力系ヒーロー「マシトミン」と「筋肉元締」さんが宴会芸を見えてくれました。・・・・バラエティーに飛びすぎ!

たくさんの人が集まっていただくと、アトリエに「気」がこもります。それでアトリエが活性化するんですね。やっぱり人間の出すエネルギーってすごいので。もちろん宴会なのでアトリエは汚れますが、それを片づけできれいさっぱりにすると、まるで出がらしのお茶の葉を床にまいて掃除するみたいに、ほんと、場がピン!ときれいになります。

今は震災の影響でお祭りは自粛ブーム。もちろん警察や消防の人員不足や、余震に対する警戒など、安全面での問題で自粛するのはもっともだと思うのですが、反面、日々の不安から、人々にストレスがたまりはじめてるのも事実。そんなときはたくさんの人が集まってお酒とおいしいものを食べて、ああ、みんなも元気だ、僕も元気だ、と確認するのも大事だと思うんです。

工場でバーベキューをやる、というのは、親父がやってた先代の「明和電機」でも恒例でした。小さいころの写真を見ると、親戚一同の男たちが集まって、上半身裸でバーベキューをがっついて食べてるのがあったりします。これって、なんだか生きてる!って感じがするんですねー。

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オモチャの原型は木で作ります。

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ここ何日か、12月にCUBEさんから発売する、新しい楽器オモチャの原型を作っています。「え?12月に発売するものをこんな早い時期に?」と思う方もいるかもしれませんが、オモチャのような大量生産モノは、完成までにほぼ一年かかります。むしろスケジュール的には遅れてるぐらい・・・・急げ!

で、毎日、せこせこと作ってるんですが、材料は何かといいますと「木」です。人によっては樹脂粘土やプラスチックを使う人がいますが、僕はここんところ「木」がしっくりくるので使ってます。

木といって、いわゆる合板です。シナベニヤっていう合板。これを積層してバンドソー(回転ノコギリね)で切り出し、ベルトサンダーで荒削りして、あとはカッターナイフややすりを使ってひたすら形を追い込んでい行きます。

「どんな形にするか?」というのは、あらかじめスケッチを描いてイメージをかためておきますが、やっぱり実際はスケッチにとらわれずに手で確かめな柄削っていきます。


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表面の仕上げは、木工パテが好きです。アルコールなどの溶剤で溶いたトロトロのパテを表面に塗って、乾かし、研磨します。これをひたすら繰り返す。ひな人形では”胡粉”を表面仕上げに使いますが、それにちょっと近いですね。木工パテはヒートガンなどで乾かすとあっという間に乾いて固まるので便利です。プラモデルで使うようなパテだと硬化までにどうしても時間がかかります。それが、僕はどうしても待ちきれない。短気の方には木工パテはおすすめ!



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これは2年まに作ってたオタマトーンの木型原型。シッポのあたりが、まだ研磨してませんね。この原型が、いきなりオモチャの形になるわけではなくて、これをもとに、CADで量産用のデータを作り、検証し、OKならば金型制作に移ります。

この木型原型を作る作業は、ひたすら木を削るので、ものすごく原始的です。自分でも作業をしながら、「ああ、自分の先祖はこけしとかの民芸職人かもしれん・・・」と思う時があります。もちろん中に機構を考える部分は電気とかメカの知識がいりますが、この外側を作る作業は、ほんと、一万年前の人類もやってた方法です。

最近は、オモチャでもいきなりCADを使って、コンピューターの中で原型をつくったりします
が、どうしてもそれが苦手です。やっぱりオモチャって、手の中で愛でるものだし、なにより、自分の手で木を削って、肉体で形をたしかめながら作ったラインというのは、形のエロさが違うんですね。

自分の手の中で納得するまでひたすら削り続ける作業は、快楽主義者じゃないとできないだろうな・・・と思います。ちょっと伝えにくいですが、形を手で見つけ出すという作業は、快楽なのです。たぶんみなさんも、小さい時、土でダンゴをひたすら作った記憶ないですか?あれにちょっと似てる。球体ではないけど、やっぱり漠然とした「こういう形がいい!」というゴールがあって、それにむけてひたすら削る、磨く、わけです。それが快感。

こういう作業をやってるときって、心がすごくシンプルになってる。人生、すべてこんな感じでシンプルだといいなあ・・・と思います。

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巨大なテトリス

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今日は都知事選の投票にいきました。そしてその他の時間は、ずっとフランスへの製品荷物の割り振り作業。どんな大きさの箱を作って、どの製品をその中に収めるか?という、まるで「お正月のおせち料理を巨大な重箱に詰めるような作業」をやってました。

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海外への輸送は、とにかくコンテナの中にいかに省スペースに詰め込むか?なので、隙間なくつめなければならない。パソコンでシミュレーションを一回してみて、現実の梱包を行うんですが、これがなかなか体力がいる。ちょうこれも巨大なテトリスをやってるような気分になります。それでも、小さい箱がぴったりと大きな箱の中におさまったときは、すごい快感です。

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収まった箱たちを眺めると、ああ、これが自分の17年間か・・・と、ちょっと感慨深くなります。やっぱ人生って無現の可能性と有限の痕跡物でなりったってんだなあ、と思います。

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昔のおもちゃ箱

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明和電機は現在、フランスの展覧会にむけて、むかしの製品をメンテナンス中。
むかしといっても古いものは17年前に作ったものだったりする。そこには過去の自分の記憶が触覚的に刻まれてます。
例えばみなさん、小学校の時に作った焼き物とか彫刻とか押し入れの中にありませんか?それが大掃除のときに出てきて、手に取った瞬間、当時の記憶とか匂いとかがぶわってよみがえってきませんか?
あれです。あの感覚が過去の製品をメンテナンスするときに蘇るのです。その数100点以上。もーね、ぶわぶわですわ。これはちょっとしたタイムトラベルですね。
箱を開けてもうひとつビックリするのが自分の作ったものが錆びたり色褪せたりして古くなっていること。当たり前のことなんですが、作った本人には完成したときのイメージが強烈にあって、それが変わらないと思いこんでる。ちょうど、お母さんにとって子供がどんなに大きくなろうとも赤ちゃんのときの笑顔を覚えてる感じかな?
だから錆びてたりするとせつないんですねー。芸術作品としてみたら「風格」が出ているんだろうけど、機械としてみたら実に切ない。かろうじて僕の製品はアルミと樹脂で出来ているので、軽く研磨してオイルでみがけば、当時の輝きに戻ることができます。それをするかどうかは悩みどころなんですけどね。
いつか僕がこの世界から消えたら、このたくさんの製品たちはどうなるんだろう。メンテが繊細すぎて、僕が手を入れないと動かない機械とかあるし。
自動で動く機械ほど、背後にはそれを親のように見守るエンジニアがいる。そしてエンジニアの寿命は無機物の機械よりは短い。
悲しいとか心配という気持ちはさらっさらありませんが、生命と機械がリンクしていることに不思議な気持ちになります。

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アイドルって「光」だ。

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NUTの「おめでトーン♡ありがトーン フェア」、無事に終了しました。

アイドルをプロデュースという始めての経験からいろんなことを学びました。一番大きかったのは、やはり人間の持っているエネルギーはすごい、ということです。

プロデュースという仕事は、ひとつの世界を作ることだと思います。僕は器用な人間で、モノも作れるし、音楽もできるし、ストーリー作りやパフォーマンスも得意です。NUTのプロジェクトでは、彼女たちが持っているオタマトーンジャンボという楽器や、衣装やファッション、彼女たちの歌う楽曲の作詞・作曲、ロボットダンサーたち、舞台セット、そしてNUTというストーリーなど、徹底的に作りあげました。

しかし、ひとつだけ作れないものがありました。それは中心にいる「人間」です。この一番大事なものは、僕は作り上げることができません。

NUTの林さん・三澤さん・花乃さんという三人の人間の持っているエネルギーは、まるで太陽のように、僕が作り出したものたちを照らしました。この「光」がないかぎり、僕がいくら道具を作っても、まったく見えないのです。

アイドルって、「光」だなあ・・・と思いました。

始まったばかりのNUTのプロジェクトですが、いろんな階段を昇って、よりたくさんの人たちを照らす光になって欲しいな、と思います。

がんばれ!NUT!まずはデビュー、おめでトーン!!

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浣腸は甘い!

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本日、めでたくNUTの「おめでトーン♡ありがトーン」が発売!その興奮からか、朝目が覚めたら鼻血がドバっと出ててました。布団に血こん。「ああ、NUTのPVの鼻血シーンとシンクロしてしもた」と思いながら、あわてて、近くにあった「クリネックス ローションティッシュ」を鼻の穴につっこみました。そのとき、ふとティッシュの端が口の中に入ったんですが、

「あ・・・甘い!」

そう、思いもかけない風味が口の中に広がったのです。まさかと思い、もう一度しっかりティッシュを舐めて見た。いやいや、本当に甘い。これはビックリ。ローションティッシュに使われている保湿成分のグリセリンなどが甘いようなのです。

さっそくツイッターでつぶやいたら、「鼻セレブがすごい甘いですよ」と返信がありました。まじですか!あわててコンビニで買ってさっそく舐めてみたら。・・・・いや!僕の舌は「鼻セレブ」よりも「クリネックス ローションティッシュ」の方が甘かった!

なんにしても、「世界には僕の知らない、甘い世界があるのだなあ・・・」と感慨にふけっていたところ、返信をもらった中に、

@: グリセリン甘いですよ。浣腸って甘いじゃないですか。

という文字が。・・・・え!浣腸?浣腸も甘いの?下のお口に入れるべきものがわざわざ甘いなんで、どういうことだ?そこでマツモトキヨシに浣腸を買いに行きました。

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したらば、いろんな種類があるのね、浣腸って。全部で8品目。でもよくみると、「イチジク」と「ミカサ」の2大ブランドに分かれている。そしてそれぞれ「子供用」と「大人用」がある。なるほどーと納得しながら、以下の三つの浣腸を買いました。

・ミカサ浣腸A-22  22g
・イチジク浣腸 
・イチジク浣腸 (赤ちゃん用)

この三つを選んだ理由は以下のとおり

①2台ブランド 「ミカサ」と「イチジク」の甘さの違いの比較
②同じ「イチジク」ブランドで、大人用と赤ちゃん用の甘さの違いの比較

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とりあえず、中身を取り出してみた。みなさんご存じのようにイチジクの形。たしかに甘そうな気がする。なのでそっとチーズケーキに添えてみた。・・・・シロップっぽいな。

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ではさっそくテイスティング。まずは浣腸界の菊正宗、イチジク浣腸。箱から取り出し、ピンクの容器から絞ってひと口ペロリ・・・・甘い!確かに甘い! 成分はグリセリンが50%、そしてベンザルコニウム塩化物が少し。グリセリンはやっぱり甘いのですね。まるで風味のまったくない砂糖入りココナッツオイルのようなねっとりまろやかな甘さ。

 

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さて、つづいては「ミカサ浣腸A-22」。箱を見ると成分はまったく同じだけど・・・・・・ペロリ。こっちの方が甘い!そしてイチジク浣腸よりオイリーではなく、さらさら!まさにシロップ!ホットケーキミックスについてくるシロップを希釈したような舌触り!。これは料理の隠し味に使えるのではないか?

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さて、三つ目。イチジク浣腸のこども用。はたして大人用とどれだけ味が違うのか?こども用だから、カゼ薬のシロップのようにさらに甘いのか?箱を見ると成分はまったく一緒だが・・・・ペロリ。あれ?子供用の方が甘くない!そしてサラサラ!おそらく子供用の方が下剤成分がおさえてあるのでしょうね。なるほどー、勉強になるなー。

 

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結論から言うと、浣腸の甘さは、「小川のわきにひっそりと咲く、タンポポのような甘さ」でした。おくゆかしい甘さですね。

最後に。
このテイスティングのリスクは、口からでも浣腸の下剤硬化はバツグンに効く!ということですね。ブログを書きながら、下剤が効いてきて、現在、いてもたってもいられない状況です!

良い子は真似しないでね。

トイレにいってきます!!

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